蔵出しの花
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田打ち桜
(たうちざくら)
こと
辛夷
(こぶし)
御園生の春に触れたるもののあり其ぞ芦屋の辛夷なるらし
(みそのふのはるにふれたるもののありそれぞあしやのこぶしなるらし)
注・それぞれ古語で
「みそのふ」とは、庭園
「ふる(自ラ下二)」とは、さわる。接する。
「それ」とは、中称の指示代名詞。やや離れた事物や場所をさしていう語。それ。そこ。
「らし(助動特殊型)」とは、ある根拠に基づき、確信をもって推定の意を表す。
根拠・理由となる事実が言い表されていない場合もある。
・・・にちがいない。きっと・・・だろう。
「らむ」は、疑問を表す語を伴うことが多い。
このことから、「らし」は
「らむ」と比べて、より確実性の高い推量を表すとして、
「らむ」の推量と区別して、
推定の助動詞と呼ばれる。
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コブシ
[辛夷]
保存名
Magnolia kobus De Cadolle
(Magnolia praecocissima koidz.)
分類
モクレン科 モクレン属 落葉高木
分布
日本と韓国南部
花被片
内側の大きな白い花びら6枚 と 外側に小さく目立たない蕚3枚
開花時は大きく平開
花びらの外側の基部に桃色を帯びる。
葉
開花時、花の下にある小さな葉(托葉)が1枚だけ広がる
花後に展開する葉は、全縁で互生
葉身は広い倒卵形から長楕円形、先端側で最大幅になり先は尖る。
別名
田打ち桜
(たうちざくら)
田を掘り起こす時期に咲くことから
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辛夷咲き季の盛りを纏ひけり
(こぶしさきときのさかりをまとひけり)
注・それぞれ古語で
「とき」とは、季節(ここでは春)
「さかり(名・形動ナリ)」とは、勢いの盛んなさま。栄えているさま。また、そのとき。
「まとふ(自ハ四)」とは、巻きつく。からみつく。=纏ふ(まつう)
の意。
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本ブログの画像は全て、庭園・「芦屋釜の里」にて、撮影したものです。
撮影日時は
1、2、7が、2015年3月25日
3、4が、2015年3月28年
5、6が、2016年3月24日
で、初公開です。
なお、コブシを
2016年3月26日
URL
で投稿しています。宜しければご覧ください。
ご完読ありがとうございました。
梨雨