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四季の風景・秋-中秋の名月・2016-今日の一景(390)

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今日の一景
(390)

花譜の館・別館」へようこそ。

四季の風景

中秋
名  月
(9月15日夜の月)


月天心過るは雲か我が影か
(つきてんしんよぎるはくもかわがかげか)
解釈
月は夜空の真ん中(天心)にある。今日十五夜の月は雲に隠れて見えないものの、
一瞬ではあるが、薄い雲が月の前を横切った時、満月の姿が見えた。
過(よぎ)る雲間から見える月のように、私の心を閉ざしているものは何だろう。
それは、自分自身の暗い陰だろう。気の持ちようでどうにでも明るい方向に変わるのではなかろうか。
自分自身の影(姿、心)を変え、残る人生、少しでも明るい方向に変えていきたいものだ。
満月になるように。


イメージ 1

名月
(めいげつ)

陰暦8月15日、仲秋の月をいう。
明月、望月、満月、今日の月、月今宵などともいう。
このころは秋たけなわ、咲き乱れる秋草、泣き競う虫、葉ごとの露がそれぞれ澄み渡る月に趣きを添える。
1年中でもっとも月の美しい夜である。
十五夜はこの夜のことであるが、十五夜の月として句にする場合も多い。
新芋を供えて月を祭るところから芋名月 ( いもめいげつ )ともいう。


無月
(むげつ)

陰暦8月15日の夜、雲が出たりむして中秋の名月を見ることができない場合を「無月」という。
雨が降ったときは「雨月(うげつ)」という題が別にあるが
無月といえば雨月をも含んだ広い意味に用いられる。

以上【ホトトギス・新歳時記】より

9月15日は、満月を期待していたものの、福岡県はあいにくの曇り空で東の山の端の空は、
街の灯りで少しは明るかったものの、名月は厚い空に覆われて見えなかった。

無月かな東の空は町灯り
(むげつかなひがしのそらはまちあかり)


この夜の名月のために、あらかじめ句はできていたものの、天候が気がかりであった。

当初
名月を映して大河の緩らかに
(めいげつをうつしてたいがのゆるらかに)
の情景を想定準備していただけにがっかりした。


イメージ 2


そうして、日の変わる前にと一縷(いちる)の望みをかけて夜空を眺めてみると、なんと、
真上の中天の薄い雲の流れの後ろに満月がぼんやりと見えるではないか、
すぐに、望遠(400ミリ)レンズをCanon80Dに装着し、手持ちで、シャッターを切った。
シャッターは2度しか切ることができなかった。
画像を見ると暗く、PCでコントラストを入れ何とか満月の外郭だけはとらえることができた。

というわけで、当初想定の句は

無月かな服ろふ雲に閉ざされて
(むげつかなまつろふくもにとざされて)
注、
「まつろふ」とは古語で、従う。服従する。
の意
に変わり、さらに

名月も雲も流るる洪河かな
(めいげつもくももながるるこうがかな)
「こうが」とは古語で、大河
の意

中天の月の鏡の妖しきに
(ちゅうてんのつきのかがみのあやしきに)
注・それぞれ古語で、
「ちゅうてん」とは、空の中心。
「つきのかがみ」とは、満月。
「あやし」とは、霊妙だ。神秘的だ。
の意
と推敲し作句しなおした。


イメージ 3

本ブログの画像の撮影日時場所は
2が、2014年10月9日、芦屋釜の里
1、3が2016年9月15日、自宅で
1が22時51分
3が22時55分
でした。
なお、中秋の名月は過去
2015年9月28日
URL
で投稿しいます。
宜しければご覧ください。
また、
スーパームーン
2015年9月30日
後の月(十三夜)
2015年11月3日
です。
ご完読ありがとうこざいました。
梨雨


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