一期一会
(22)
「花譜の館・別館」へようこそ。
今日の花
春
熊谷草
(くまがいそう)
雨降って哀しさ増さる熊谷草
(あめふってかなしさまさるくまがいさう)
[注・それぞれ古語で、
「ふる」とは、(雨・雪などが)空から落ちてくること。
「かなし」とは、泣きたくなるようなつらい思いをいだくさま。
「まさる」とは、多くなる。ふえる。つのる。
の意]
促音便について
語中・語尾のチ・ヒ・リの音が促音(=つまる音)「っ」に変化すること。
文語動詞では、タ行・ハ行・ラ行の四段活用、ラ行変格活用の連用形が
助詞「て」・助動詞「たり」に連なるときに現われる。
-さ(接尾)は、
形容詞・形容動詞の語幹(形容詞シク活用は終止形)について名詞をつくり
程度、状態を表す。
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クマガイソウ
インターネットの みんなの花図鑑 によりますと
クマガイソウ
[熊谷草]
学名
Cypripedium japonicum
分類
ラン科 アツモリソウ属
開花時期
4~5月
花の色
白、紫、他
名前の読み
くまがいそう
分布
北海道(渡島半島)から九州
中国
生育地
山地の林の中
植物のタイプ
多年草
大きさ・高さ
20~40センチ
花の特徴
葉の間から花茎を出し、茎先に1つの花を下向きにつける。
袋を下げたような花の大きさは10センチくらいあり、日本の野生ランの中では一番大きく、不思議な形をしている。
葉の特徴
根際から生える葉は大きな扇形で、向かい合わせに2枚つく。
実の特徴
花の後にできる実はさく果 ( 熟すると下部が裂け、種子が散布される果実 ) である。
その他
環境省のレッドリスト ( 2007 ) では、絶滅危惧Ⅱ類 ( VU ) に登録されている。
和名は、武将の熊谷直実にちなんで名づけられた。
「熊谷草」と「敦盛草」の名は、平家物語の「敦盛の最期」の話にちなんでいる。
一の谷の合戦で敗れた平家を追って敦盛の首を泣く泣く討ち取ったのが熊谷直実である。
別名をホロカケソウ ( 母衣掛け草 ) という。
母衣 ( ほろ ) は風船のようにふくらませた布のことで、昔の武者は後ろからの矢を防ぐために身にまとっていた。
花の形をこれになぞらえたものである。
俳句の季語は春である。
属名の Cypripedium はギリシャ語の 「 Cypris ( 女神ビーナス ) + pedilon ( スリッパ ) 」 からきている。唇弁が大きく前へ突出して袋状になっているのを婦人用のスリッパにたとえた。
種小名の japonicum は 「 日本の 」 という意味でである。
と解説されています。
吉左右は朝に咲きぬ熊谷草
(きっさうはあしたにさきぬくまがいさう)
注・それぞれ古語で
「きっさう」とは、よい便り。吉報。「あした」とは、朝。
の意
口語の初案は
今朝咲いたよと吉報あり熊谷草
です。
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俳句上
蔵書の 草木花・歳時記・春 によりますと
季語
熊谷草
(くまがいそう) (くまがいさう)
くまがえそう
クマガイソウ ラン科
ラン科の大きな特徴は。唇弁(しんべん)とよばれる中央の花弁が、両側の2つと異なりそれぞれ特異な形になることである。熊谷草の唇弁は、紅紫色の縞模様のある大きな袋となっている。この袋を、源平一の谷の合戦で
平敦盛(たいらのあつもり)を討ち取った熊谷直実(くまがいなおざね)が背負っていた母衣(ほろ)にたとえて名づけられた。同じ仲間のアツモリソウ(夏の季語)の母衣は、全体が紅紫色で一まわり小さい。今ではクマガイソウは絶滅危惧Ⅱ類、アツモリソウは一段階危惧度の高い絶滅危惧ⅠB類にランクされている。注意しないと、ともに滅びてしまうだろう。
高さ20~40センチの多年草で、杉林や竹林などの林内に散生する。花期は4~6月、葉は茎の中部に2枚対生し、扇形で直径20センチにもなり、放射状の凹んだ脈が目立つ。中国名はずばり扇脈杓蘭である。北海道(西南部)から九州までのほか、朝鮮半島、中国に分布する。
旨、解説されています。
山本の朝雨清けし熊谷草
(やまもとのあささめさやけしくまがいさう)
注・それぞれ古語で
「やまもと」とは山麓。「あささめ」とは朝の雨。「さやけし」とは清い。
の意
3
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本ブログの画像は、全て今月(4月)14日、福智山ろく花公園にて撮影したものです。
ご完読まことにありがとうございました。
梨雨