今日の一景
(331)
「花譜の館・別館」へようこそ。
四季の風景
冬
寒牡丹
(かんぼたん)
1
寒牡丹天然自然あるがまま
(かんぼたんてんねんじねんあるがまま)
[注・本句は口語調です
「てんねん」は人の作為が加わっていないこと。自然のままであること。
「じねん」とはしぜん。
の意]
この福智山ろく花公園の寒牡丹は、しぶいというか、
枯れ.た
(気負いや派手なところなく、深い味わいがにじみ出ている)
二色の色合いの風情が、私にとっては、何とも言えないのである。
「侘び」
閑寂質素な趣。
充分な花といえそうである。
しかし、茶席は一輪の小振りの花をのそむことから、大きすぎて敬遠されるだろう。
2
寒牡丹
(かんぼたん)
初夏の花、牡丹を寒い冬に咲かせたもので、
厳密にいえば寒牡丹と冬牡丹があります。
寒牡丹は二季咲き性の品種で、6月頃にできたつぼみを切り、
8月に葉を切って、秋に2回目のつぼみを出させます。
これに対して冬牡丹は、春咲きの品種を促成栽培して冬に咲かせたものです。
また、品種ではなく開花・鑑賞時期によって分類する場合もあり、
寒の時期、つまり二十四節季の、
小寒から立春の前日までの約30日間に咲いているものを寒牡丹、
それ以外の冬期に咲いているものを冬牡丹とする分け方です。
いずれにしても、真っ白な雪景色の中に花の真紅と葉の緑が映える。
四季を愛でる日本ならではの花ですね。
「寒牡丹」
による
寒牡丹内輪話の続きをり
(かんぼたんうちわばなしのつづきをり)
注・「うちわ」とは、家族、仲間など密接な間柄の者同士。うちうち。
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寒牡丹水車は廻る止めどなく
(かんぼたんすいしゃはまはるとめどなく)
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形の羨ましかりけり寒牡丹
(なりのうらやましかりけりかんぼたん)
[注・「なり」とは古語で、物のかたち。形状。かっこう。の意]
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差し寄ればいよいよ色濃き寒牡丹
(さしよればいよいよいろこきかんぼたん)
[注・「さしよる」とは古語で、近寄る。の意]
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本ブログの画像は、全て本年11月8日、福智山ろく花公園にて撮影したものです。
2014年11月4日
寒牡丹
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ご完読ありがとうございました。
梨雨