今日の一景
(312)
「花譜の館・別館」へようこそ。
四季の風景
秋
糸瓜
(へちま)
1
憂愁や何れ束子の糸瓜かな
(いうしうやいづれたはしのへちまかな)
注・「いうしう」とは悲しんで心を痛めること。悲しみもだえること。
2
ヘチマ
インターネットの みんなの花図鑑 によりますと
ヘチマ
[糸瓜]
学名
Luffa cylindrica
分類
ウリ科 ヘチマ属
開花時期
8~9月
花の色
黄
名前の読み
へちま
分布
原産地は熱帯アジア
日本へは江戸時代の初期に中国から渡来
生育地
畑
庭植え
植物のタイプ
1年草
大きさ・高さ
1~10メートル
蔓を伝って伸びる
花の特徴
雌雄同株である。雄花は総状 ( 柄のある花が花茎に均等につく ) につき、雌花は葉の脇に1つつく。花径は5センチくらいで、花冠は5つに裂ける。花の色は黄色い。
葉の特徴
葉には柄があり、互い違いに生える。( 互生 ) 。葉は手のひら状に7-11に浅く裂ける。裂片の先は尖り、つけ根の部分はハート形に切れ込む。葉の表面はざらつくが、毛は生えていない。
実の特徴
実のなるのは9~10月である。実は長さ30~60センチの細長い円柱形で、濃い緑色をしている。若い実は食用になる。
この花について
熟した実の網目状の繊維はたわしや浴用スポンジとされる。茎からはヘチマ水をとる。俳句では 「 ヘチマ 」 が秋の季語、「 ヘチマの花 」 が夏の季語である。
旨、解説されています。
3
軒先の日除けの糸瓜の華やかに
(のきさきのひよけのへちまのはなやかに)
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蔵書の 草木花・歳時記・秋 によりますと
季語
糸瓜
(へちま)
いとうり
糸瓜棚(へちまだな) 糸瓜水(へちまみず)
ヘチマ ウリ科
ヘチマは近代俳句の祖、正岡子規を思い起こさせる。子規が
をとゝひのへちまの水も取らざりき
と詠んで逝った9月19日を、俳人は 「 糸瓜忌 」 として記憶する。茎を切ってにじみ出させた 「 糸瓜水 」 は、咳を止め痰を切る妙薬といわれ、女性は化粧水ともした。
インド原産の蔓性の1年草本で、日本への渡来は17世紀とされる。糸瓜棚から濃緑色の長い果実が何本もぶら下がった眺めは面白い、果実から繊維を残したヘチマたわしは、かつての日本の特産品であった。若い果実を食べる食用ヘチマがアジアやアフリカの熱帯で栽培され、日本でも暖地で野菜や漬物などに利用されている。糸瓜の花(へちまのはな)は夏の季語。
旨、解説されています。
花は黄に実は濃緑に其は糸瓜
(はなはきにみはこみどりにそはへちま)
[注・「そ」とは古語で、それは。の意]
8
賑ははしきものの糸瓜の熟睡かな
(にぎははしきもののへちまのうまひかな)
[注・それぞれ古語て、
「にぎははし」とは、賑やかである。活気がある。
「うまひ」とは熟睡。の意]
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なお、本ブログの糸瓜の画像を、実・花ともども撮影したのは、
本年9月20日であり、主季を秋とさせていただきます。
ご完読ありがとうございました。
梨雨