今日の一景
(300)
「花譜の館・別館」へようこそ。
四季の風景
秋
鬱金
(うこん)
音に聞く鬱金詣でや花公園
(おとにきくうこんまうでやはなこうえん)
[注・「おとにきく」とは古語で、評判の高い。の意]
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ウコン
インターネットの みんなの花図鑑 によりますと
ウコン
(ターメリック)
[鬱金]
学名
Ourcuma longa
開花時期
8~9月
花の色
白、黄
名前の読み
うこん
( たーめりっく )
分布
原産地はインド
16世紀に琉球王朝に伝わる
生育地
畑
植物のタイプ
多年草
大きさ・高さ
50~80センチ
花の特徴
長さ10センチから15センチの穂状花序 ( 柄のない花が花茎に均等につく ) を出し、白い花をつける。そこからアキウコンの別名がある。なお、白い部分は苞 ( 花のつけ根につく葉の変形したもの ) である。花弁は黄色く1日花である。
葉の特徴
根茎から長い柄をもった楕円形の葉を伸ばす。
実の特徴
花の後にできる実はさく果 ( 熟すると下部が裂け、種子が散布される果実 ) である。
その他
紀元前2000年ごろには既に栽培されていたという。16世紀に沖縄に伝えられ、琉球王朝では専売制度とっていた。根茎は、熱帯地域では食物の香辛着色料、特にカレー粉の成分として利用される。日本では沢庵漬の着色料とされている。また、黄色の染料としても世界的に用いられる。俗に 「 肝臓の機能を高める 」 といわれるが、消化管障害を起こすことがあるので注意が必要である。英名はターメリック ( turmeric ) である。俳句では 「 鬱金の花 」 が秋の季語である。
と説明されています。
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鮮らかに鬱金の花咲く隠れ里
(あざらかにうこんのはなさくかくれざと)
[注・それぞれ古語で、「あざらか」とは新鮮で生きがいいさま。
「かくれざと」とは、世間から隔絶した所にあるという理想郷。の意]
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俳句上
蔵書の 草木花・歳時記・秋 によりますと
季語
鬱金の花
(うこんのはな)
黄染草
(きぞめぐさ)
ウコン ショウが科
江戸時代の 「 花彙 ( かい ) 」 には玉金 ( ぎょくごん ) の名で図入りで載り、「 今師往々これを植う 」 とある。医者が薬草として自分で栽培していたのだろう。玉金は止血などの薬用になる黄色の根茎 ( こんけい ) を指し、別な文献には王金 ( おうきん ) の名も出る。鬱金の根茎を指したもので、鮮やかな黄色の染料として知られ、黄染草の名も見る。香辛料ともされ、カレー粉の主原料はウコンの根茎である。
インド原産の多年草で、高さ1メートルになる。日本へは江戸中期に入って広く栽培されたが、団地以外では冬に地上部は枯れる。葉は同書には 「 ダンドクの葉に類して長く淡色なり 」 とある。花序は長さ約20センチで、緑白色の苞葉 ( ほうよう ) が鱗状に重なってつき、その間から多くの黄色い花が咲き上がる。この仲間はアジア南部などで食用、薬用として栽培されている。ウコンと同時期に渡来したハルウコンは花が春に咲き、花と花序の上部苞葉が紅色をおびる。
と、解説されています。
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鬱金咲く大見得切りたる花柱
(うこんさくおおみえきりたるはなばしら)
[注・「みえ」とは歌舞伎で、雰囲気、感情が最高潮に達した場面で、役者が目立った表情、動作をし、
一瞬動きを止める演技。の意]
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ご完読ありがとうございました。
梨雨