今日の一景
(301)
「花譜の館・別館」へようこそ。
四季の風景
秋
曼珠沙華
(まんじゅしゃげ)
紅を陰にて醸す曼珠沙華
(くれなひをかげにてかもすまんじゅさげ)
[注・「かもす」とは、ある気分や雰囲気、状態などをつくり出す。の意]
初案は
紅のファズィー好まし曼珠沙華
(くれなひのファズィーこのましまんじゅさげ)
[fuzzy(ファズィー)とは、ぼやけた。不鮮明な。の意]
ここ「芦屋釜の里」の庭園の外の庭の端に生る一株の曼珠沙華は
撮影すれば必ずやファズィーを醸し出してくれます。
今まで待ちに待っての9月23日の撮影です。
ファンタスティック
fantastic
(すてきな、途方もない、空想的な、現実ばなれした、風変りな)
ファズィーの魅力に心惹かれました。
他の場所に生る曼珠沙華ではこの雰囲気は味わえないでしょう。
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マンジュシャゲ
インターネットの みんなの花図鑑 によりますと
マンジュシャゲ
(ヒガンバナ)
[曼珠沙華]
学名
Lycolis radiata
分類
ヒガンバナ科 ヒガンバナ属
開花時期
9月
花の色
赤
名前の読み
まんじゅしゃげ
(ひがんばな)
分布
日本全土に分布
生育地
人里に近い川岸や川の縁などに生える。
植物のタイプ
多年草
大きさ・高さ
30~60センチ
花言葉
情熱
誕生花
9月13日
花の特徴
花茎の先に赤い花をつける。花被片は6枚で強くそり返り、長い雄しべが目立つ。鱗茎にリコリンというアルカロイドを含み、有毒植物とされている。漢方では鱗茎を石蒜 ( せきさん ) と言い、去痰、催吐薬にする。また鱗茎中には大量のデンプンが含まれ、水にさらすと食用になる。
葉の特徴
花の咲く時には葉はなく、花の後に線状の葉が出て、翌春に枯れる。
この花について
「 曼珠沙華 」 は梵語で 「 紅色の花 」 を意味するという。彼岸花 ( ひがんばな ) 、屍人花 ( しひばな )などの別名がある。古い時代に中国から渡来した帰化植物といわれ、万葉集にも 「 いちしの花」 として読まれている。
と、解説されています。
中日に忠実たるや曼珠沙華
(ちゅうにちにちゅうじつちたるやまんじゅさげ)
注・2015年の秋の「彼岸の中日」は9月23日で、「秋分の日」の祝日でした。
撮影した日は、中日で、彼岸花こと曼珠沙華はこの日を待つかのように咲きほこっていました。
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俳句上
蔵書の 草木花・歳時記・秋 によりますと
季語
曼珠沙華
(まんじゅしゃげ) (まんじゅさげ)
彼岸花
(ひがんばな)
死人花
(しびとばな)
墓花
(はかばな)
ヒガンバナ ユリ科 ( ヒガンバナ科 )
秋の彼岸のころ、田の畔や土手などにヒガンバナの真紅のはながいっせいに燃え立つ。別名の曼珠沙華とは、梵語 ( ぼんご ) で天上に咲く赤い花の意味だという。10月に入るといつの間にか花はすっかり消え、代わって束になった帯状になった緑の葉が現われる。葉は越冬し翌年の初夏には姿を消す。葉のあるときには花はなく、花のあるときには葉はない。花は咲いても実はできない。別名の死人花というのはそんな淋しさ生まれたのだろう。墓場に多い花でもあることから墓花の名もある。ほかにも数多くのよび名を持つが、俳句では曼珠沙華の名が人気が高いようだ。
高さ30~50センチの鱗茎 ( りんけい ) のある多年草。鱗茎に多様なアルカイドをもつ有毒植物である。日本全国の人里地域に限って分布するので、中国原産の史前帰化植物と考えられている。日本のものは種子ができないが、原産地の中国では種子ができるものがある。
旨、解説されてすます。
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人境にして車馬を知らず曼珠沙華
(じんきゃうにしてしゃばをしらずまんじゅさげ)
それぞれ、365~472年に生きた東晋の陶潜(とうせん)の漢詩「飲酒」から
人境(じんきゃう)とは人里
車馬(しゃば)とは当時の役人専用の乗り物で、此処では利権を求めてあくせくする役人たちの往来を指す。
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ご完読ありがとうございました。
梨雨