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日光黄萓(にっこうきすげ)-福智山ろく花公園


花譜の館」へようこそ。

日光黄萓
( ニッコウキスゲ )

また見ゆ生るも去ぬるも日光黄菅かな
(またまみゆなるもいぬるもにつくわうきすげかな)
[注・それぞれ古語で、「まみゆ」とは見るの謙譲語。「いぬ」とは世を去る。死ぬ。の意]


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イメージ 1



6月9日
日誌

   今日は朝からどんより曇った空で、時おり小雨の天気。ここ福岡も梅雨入りしたにはしたが、まとまった雨が降らない。すでに空梅雨の声も聞こえて来る。今夏の水不足が心配だ。
   午前中に、明日未明投稿予定の ニッコウキスゲ のブログを作り、時刻指定を入れた。
   午後から定期の来客あり。客が帰ったあと、カメラの18~200ミリのズームレンズが不調のため修理に出すため、カメラのキタムラ店に向った。とりあえずCanon70Dのボディーに予備の18~135ミリのズームレンズを装着しておく。修理の手続きをとった後、60ミリのマクロレンズの購入を予約して帰路についた。マクロレンズは他県から取り寄せるとのことで、明後日に店に入るとのこと。Canon60Dに装着予定。
   帰宅後、夕食をとり、15日投稿予定のトケイソウの作句と画像の配列の構想を練る。


日光黄萓
(にっこうきすげ)
投稿にあたって

   本日 ( 6月10日 ) の投稿の花は、日光黄萓 ( にっこうきすげ ) です。足しげく通っている我がホームグラウンドの福智山ろく花公園の山野草園に「ニッコウキスゲ」の古いプレートが地面に刺さっているのを知ったのが昨年の秋ごろだったと思います。それ以来心待ちにしていました。というのもここ北九州地区ではまだ見ることが稀な花だからです。へメロカリス ( Hemerocallis ) の近縁種は ユウスゲ を含めて見る機会は多いのですが、関東栃木のありがたい 「 日光 」 を冠した、この花には少なからずも興味を抱いていました。昨5月31日、意外や 「 芝生広場 」 にてお初にお目にかかるとは予想だにしておらず、6月6日再び会い見 ( まみ ) え補充撮影となりました。この花は朝開いて夕 ( ゆうべ ) には萎 ( しぼ ) む一日花で、必ずに、開いている花もあれば、萎んでいる花もあり、それがこの花の魅力かつ真骨頂でもあります。句は全画像に登載しております。当初は1箇所にまとめて登載することも考えましたがあえて、この花の魅力を引き出すため、、個別の画像上登載の手法をとりました。画像と合わせて一本といったところで、大作となり、本格派の花譜の館とさせていただきました。前書きはこの位にして拙ブログをご存分にご笑覧下さい。


日光黄菅咲くこの九州の北の果て
(につくわうきすげさくこのきゅうしゅうのきたのはて)


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イメージ 2



大胆に咲いて散りたる日光黄菅かな
(だいたんにさいてちりたるにつくわうきすげかな)


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イメージ 3



ニッコウキスゲ

インターネットの みんなの花図鑑 によりますと

ニッコウキスゲ
[日光黄萓]
学名
Hemerocallis middendororffii var. esculenta
分類
ユリ科  ワスレグサ属
開花時期
6~8月
花の色
黄、橙
名前の読み
にっこうきすげ
分布
北海道から本州の中部地方にかけて分布。
海外では、朝鮮半島、中国、シベリアにも分布。
生育地
山地の草原
大きさ・高さ
40~80センチ
花言葉
晴れた日の喜び
誕生花
2月25日


花の特徴
   花はラッパ状に開き、直径7センチくらいである。花びら ( 花被片 ) は6枚あり、黄橙色をしている。朝開いて夕方にはしぼむ一日花である。

葉の特徴
   根際から生える葉は線形である。

実の特徴
  花の後にできる実はさく果 (熟すると下部が裂け、種子が散布される果実 ) である。

この花について
   属名の Hemerocallis はギリシャ語の 「 hemera (一日)  + callos ( 美 ) 」 からきている。この属の植物の花は一日でしぼむことから名づけられた。種小名の middendorffii はロシアの植物学 「 ミッデンドルフさんの 」 という意味である。変種名の esculenta は 「 食用になる 」 という意味である。日光に多いのでこの名がある。漢字では 「 日光黄菅 」 とも書く。別名を禅庭花 ( ゼンテイカ ) と言う。近縁種の黄萓 ( キスゲ ) は夕方から咲き始めて翌日の朝にしぼみ、夕萓 ( ユウスゲ ) とも呼ばれる。園芸種のへメロカリスは黄萓 ( キスゲ ) が欧米で品種改良されたものである。属名のワスレグサは 「 忘れ草 」 で、この名は万葉集にも登場する。

と解説されています。


萎んでも日光黄菅に変わりなし
(しぼんでもにつくわうきすげにかはりなし)
日光黄菅身内の生き様習ひけり
(につくわうきすげみうちのいきざまならひけり)


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日光黄菅華やかなへに際猛し
(につくわうきすげはなやかなへにきはだけし)
[注・それぞれ古語で、「なへに」とは…と同時に。「きはだけし」とはいかめしい。気性のはげしい。の意]



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イメージ 5



この道の千世にあらまほし日光黄菅
(このみちのちよにあらまほしにつくわうきすげ)
[注・それぞれ古語で、「ちよ」とは「千代」と同意で、永遠。「あらまほし」とはあり続けて欲しい。の意]


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俳句上

蔵書の 草木花・歳時記・夏 によりますと

季語
日光黄菅
(にっこうきすげ) (につくわうきすげ)
禅庭花
(ぜんていか)

ニッコウキスゲ  ユリ科

   日光や尾瀬、また長野県の霧ヶ峰はニッコウキスゲの群生地として全国的に名高い。しかし、ニッコウキスゲは高原特有というわけではなく、長野県での記録では標高400~1500メートルの範囲に自生しているから、意外と手近に野生を見る機会がある。

   花は昼咲きの一日花で橙黄色がふつうだが、ときには暗紫色をおびる集団もあり、私はこれらにムラサキキスゲと名をつけた。別名をゼンテイカといい禅庭花と書くが、富山県の立山 ( たてやま ) や石川県の白山など霊山の頂上付近、つまり禅定 ( ぜんじょう ) に生えることから「禅定花 ( ぜんていか ) とよばれたのではあるまいか。

   高さ60~80センチの多年草で、湿った草地に多い。花期は5~8月で、低地のものは開花が早い。花は直径5センチほどの6弁花だが、内側3弁が少し大きい。ヤブカンゾウ同様に下から上へと渦巻きに咲き上がるが、花序は2分しない。北海道と本州(北・中部)のほか、サハリンや南千島にも分布する。

旨解説されています。


日光黄菅命短し恋せよ乙女
(につくわうきすげいのちみぢかしこひせよおとめ)
注・この句は、歌曲「ゴンドラの唄」の歌詞を用いました。
一日花という命の短さと、日光黄菅の乙女の雰囲気ぴったりで、あへて拝借いたしました。


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イメージ 7



納骨や仏旗はためく西の空
(なふこつやぶっきはためくにしのそら)
6月7日が亡くなった母の49日の納骨の法要でした。
注・住職の言によると、仏旗の色は万国共通で、赤、白、紫、緑、黄の5色だとのことです。
ポールの上部にその五色の仏旗が、そして下部に五色の吹流しがはためき、印象的でした。
西の空は西方浄土にかけた言葉です。

納骨や日光黄菅の盛りなる
(なふこつやにつくわうきすげのさかりなる)


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イメージ 8

本ブログにおきましては
ニッコウキスゲ
のスゲの漢字表記を
解説文
では
俳句では慣例により
を使わせていただきました。

ご完読ありがとうございました。
山塔梨雨


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