今日の一景
(237)
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四季の風景
春
山桜
(やまざくら)
Ⅰ
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ヤマザクラ
インターネットの みんなの花図鑑 によりますと
ヤマザクラ
[山桜]
学名
Prunus jamasakura
分類
バラ科 サクラ属
開花時期
3~4月
花の色
白、赤、紫
名前の読み
やまざくら
分布
本州の東北地方南部から九州にかけて分布。
海外では、朝鮮半島南部にも分布
生育地
低山帯や平地に生える。
植物のタイプ
樹木
大きさ・高さ
10~25メートル
花言葉
優れた美人
誕生花
4月10日
花の特徴
葉が展開すると同時に開花をする。花の色は白、淡い紅色、淡い紅紫色など変異がある。花びらは5枚で先が浅く2つに裂ける。雄しべは40本くらいである。
葉の特徴
葉は細長い楕円形で、先は尾状に長く伸びる。葉の縁は重鋸歯 ( 大きなぎざぎざに更に細かなぎざぎざがある ) である。葉の柄は赤色を帯びることが多い。また、若葉は赤味を帯びることが多い。
実の特徴
花の後にできる実は核果 ( 水分を多く含み中に種が1つある ) である。
と説明されています。
御園生の外にて誇る山桜
(みそのふのそとにてほこるやまざくら)
[注・それぞれ古語で、「みそのふ」とは、庭園。「ほこる」とは得意になる、自称する。の意]
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俳句上
蔵書の 草木花・歳時記・春 によりますと
季語
山桜
(やまざくら)
吉野桜(よしのざくら) 霞桜(かすみざくら) 大山桜(おおやまざくら)
大島桜(おおしまざくら) 豆桜(まめざくら) 富士桜(ふじ桜) 遅桜(おそざくら)
ヤマザクラ バラ科
敷島の大和心を人問はば 朝日に匂う山桜花
(しきしまのやまとごころをひととはば あさひににほうやまざくらばな)
本居宣長
(もとおりのりなが)
江戸時代の国学者のこの和歌は、桜を武士の精神と結びつけたとして知られている。しかし、実際に明け方の山中で山桜を見ると、やわらかな若葉に寄りそうように白い花びらを開きかけて、むしろ女性的な印象である。
散りもしない。山桜は『万葉集』にも詠まれている。種としてのヤマザクラが代表的で、平安京に植えられた桜も西日本に多いヤマザクラであっただろう。奈良の吉野山や京都の嵐山などの桜はヤマザクラである。
一方、山桜は、園芸品の里桜に対して、山に咲く桜という意味でも使われる。ヤマザクラ上部に生えるカスミザクラは葉や花に毛があり、花が遅い。東日本に多いオオヤマザクラは花が大きくて紅色が濃い。葉は桜餅に用いる白花のオオシマザクラは伊豆地方に生える。これらは分類上もヤマザクラ群である。全体に小型のマメザクラは富士山周辺に生え、別名フジザクラともいい、花は葉が出る前に咲く。山の桜花期が遅く、遅桜と詠まれることもある。 < 鈴木俊作 >
と説明されています。
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麗しき大和の國や山桜
(うるはしきやまとのくにややまざくら)
[注・「うるはし(形シク)」とは古語で、(風景などが)壮麗だ。りっぱだ。
「やまとのくに」とはここでは、日本、の意]
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東を山桜もて透かし見る
(ひんがしをさくらもてすかしみる)
[注・それぞれ古語で、「ひんがし」とは {組成・「ひむがし」の転} ひがし、
「もて」とは {組成「もちて」の転} 手段・材料となるものを示す。]
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画像の山桜は、本年3月25日の、庭園・「芦屋釜の里」の園外・駐車場に生る山桜の状況です。
ご完読ありがとうございました。
(梨雨)