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四季の風景・春-片栗(かたくり) の花-今日の一景(235)-福智山ろく花公園

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今日の一景
(235)

花譜の館・別館」へようこそ。

四季の風景

片栗
(かたくり)


片栗を労わる影の柔らかに
(かたくりをいたはるかげのやはらかに)
[注・それぞれ古語で、「いたはる」とは大切に扱う、丁重にもてなす、
「かげ」とは光、「やはらか(形動なり)」とはやわらかい、しなやかである、
末尾の「に」は断定の助動詞ナリの連用形]


イメージ 1



カタクリ

インターネットの みんなの花図鑑 によりますと

カタクリ
[片栗]

学名
Erythronium japonicumn
分類
ユリ科 カタクリ属
開花時期
3~4月
花の色
名前の読み
かたくり
分布
北海道から九州
生育地
山地の林の中
植物のタイプ
多年草
大きさ・高さ
10~20センチ
花言葉
謙遜、尊重される
誕生花
3月24日


花の特徴
   茎先に1つずつ下向きに淡い紅紫色の花をつける。花被片は6枚で、上に向って強く反り返る。ただし、反り返るのは日中の陽射しがあるときで、夕方には傘のように閉じる。花被片のつけ根の部分にはW字形をした濃い紫色の斑が入る。雄しべは6本、雌しべは1本である。

葉の特徴
  根際から生える葉は2枚で、形は長い楕円形ないし卵形である。葉は厚くて軟らかい。

実の特徴
  花の後にできる実はさく果 ( 熟すると下部が裂け、種子が散布される果実 ) である。

この花について
   種子が地中に入ってから8年ほどの間は花をつけない片葉の状態が続き、それからやっと2枚の葉を出して開花する。昔は片栗粉の原料とされたが、今はジャガイモ、サツマイモにとって代わられて、本物の片栗粉は薬局でしか手に入らない。病後の滋養用に使われている。俳句では 「片栗の花 」 が春の季語である。属名の
Erythronium はギリシャ語の 「erythros ( 赤 ) 」 からきている。紅紫色の花をつけるヨーロッパ種を念頭につけられた名である。種小名の Japonicum は 「日本の」 という意味である

と説明されています。



片栗の頭見せたり茶屋の裏
(かたくりのかうべみせたり茶屋の裏)
[注・「かうべ」とは古語で、くびから上の部分の称。頭。首。の意]

木造の老舗の茶屋なり片栗の花
(きづくりのしにせのちゃやなりかたくりのはな)
[注・「しにせ」とは古語で、先祖代々の家業を守り継ぐこと。
先祖代々商売をして得た信用。また、信用を得ている店、の意]


イメージ 3


俳句上

蔵書の 草木花・歳時記・春 によりますと

季語
片栗の花
(かたくりのはな)
堅香子の花
(かたかごのはな)


カタクリ  ユリ科

   春の代表的な草花。4~5月ごろ、明るい紅紫色の花弁を反転させ、群落をなして咲く独特の姿には人々の人気が集まる。しかし、花の命は短く、生育地に木々の葉が茂り、周辺の草が伸びきるまでに実を結び、早々と地上からは姿を消す。だから、株の成長は遅く、発芽から開花するまで平均8年をかけ、ようやく2枚の葉と1個の花ができあがる。葉を1枚しか出さない株も多く、方葉鹿子(かたはかのこ)が転じて、堅香子の古名が生じたという。鹿子とは葉の白っぽいまだら模様を指す。片栗の"栗"は非対称の鱗茎(りんけい)の形を栗に見立てたものだろう。
   高さ20センチほどの鱗茎植物で、かつては鱗茎から良質のでんぷんをとった。花被片の基部にある濃色のW字紋で、虫をよぶ。千島列島、サハリン、北海道から九州まで、朝鮮半島、中国東北部に分布する。多雪地に多く、四国、九州にはごく稀にしか見られない。 < 清水健美 >

と説明されています。



片栗の傍ら過ぎる乳母車
(かたくりのかたはらよぎるうばぐるま)
[注・「よぎる」とは古語で、す通りする、の意]


イメージ 2


ご完読ありがとうございました。
(梨雨)


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