今日の一景
(160)
「花譜の館・別館」へようこそ。
四季の風景
秋
八劍神社
(やつるぎじんじゃ)
と
境内
の
[天然記念物]
大銀杏黄葉
(大イチョウもみじ)
八剱神社
(やつるぎじんじゃ)
はらはらと銀杏散りをり神の前
(はらはらといちゃうちりをりかみのまへ)
1
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天然記念物
の
大銀杏黄葉
(大イチョウもみじ)
2
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3
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砧姫(きぬたひめ)ものがたり
むかし、大和朝廷(やまとちょうてい)と熊襲(くまそ)との戦(いくさ)で、日本武尊(やまとたけるのみこと)が九州に出向いたとき、船を遠賀川(おんががわ)に乗り入れ、立屋敷(たてやしき)の中洲(なかす)で長旅の疲れをいやしていました。尊が水辺を歩いているとき、どこからともなく、「トントン、トントン」とかすかに砧(きぬた)を打つ音が聞こえてきました。尊がそっと中をのぞき込むと、そこには清楚な美しい若い娘が、ひとりでいっしんに砧を打っていました。ふしぎに思った尊は、娘に声をかけました。名前は砧姫といい、以前は都で宮中に仕えており、わけあって都を離れこの地でくらしているのだと話しました。
かわいそうに思った尊が姫に自分の身の回りの世話をさせているうちに、いつしか二人は互いに好きになり愛情が生まれました。熊襲との戦いが終わり、尊と姫は立屋敷のやかたで幸せな日々をおくっていたところに、東国の蝦夷(えぞ)との戦いの知らせが入り、尊は都へ戻らなくてはならなくなりました。楽しい幸せな日々は短く、とうとう別れの時、尊は大切な二人の愛のしるしに一本のイチョウの苗木を植えて、大和の国(今の奈良県)へ帰りました。この樹が今も八劍神社の大イチョウだと言われています。
それからまもなくして姫は砧王(きぬたおう)をお産みになりました。姫とわが子をおもう尊の愛がこもったイチョウの樹は大きく立派に育ち、枝には母の乳房を思わせるこぶがいくつもだきました。
いつのころか、こぶの皮を煎(せん)じて飲むと乳がよく出るとの言い伝えが広まり、立屋敷の近くの村々から、わが子を思うお母さんたちが皮をもらいにおとずれました。
その後、尊が蝦夷との戦いの帰りに伊勢の国(今の三重県)で亡くなったとの知らせがあり、尊が住んでいた立屋敷のやかたあとに社をつくり、まつったものが八劍(やつるぎ)じんじゃだといわれています。
※熊襲(くまそ) : 九州地方南部の地名やそこに住んで生活をしていた人々。
※蝦夷(えぞ) : 古くからの奥羽・北海道にかけての地名やそこに住んで生活をしていた人々。
発行・水巻町
編集・水巻町総合学習副読本編纂委員会
発効日・平成21年3月
総合学習副読本
「わたしたちのまち 水巻」
より
砧
(きぬた)
とは
木槌で布を打って柔らかくし、光沢を出すために用いる木や石の台。
また、それを打つこと。秋
「きぬいた(きぬいた)」の変化。
小学館
現代国語例解事典第三版
より
大銀杏残る黄葉も散る定め
(おほいちゃうのこるもみぢもちるさだめ)
4
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ご完読ありがとうございました。
(梨雨)