今日の一景
(56)
「花譜の館・別館」へようこそ。
四季の風景
夏
野茨
(のいばら)
川の廻に野茨ありて愁ひなし
(かはのべにのいばらありてうれひなし)
この句は、
愁ひつゝ岡にのぼれば花いばら
(与謝蕪村)
を参考に作句したものです。
1
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4
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蔵書の 草木花・歳時記・夏 によりますと
季語
野茨
(のいばら)
茨の花(いばらのはな) 花茨(はないばら)
花うばら(はなうばら) 茨の花(ばらのはな)
ノイバラ バラ科
「茨の道」という言葉があるように、ノイバラは原野や里山の麓に長くて刺のある枝を張って茂り、行く手をはばむ。だが、群がって咲く白い花と芳香は、虫たちだけでなく人々をも魅了し、詩歌にもよく詠まれている。
野いばらの匂ひてあまき風の中わがかわきたる声ひびきゆく
(石川不二子)
野茨はノイバラという種の名であると同時に、テリハノイバラなどを含むいくつかの野生バラの総称でもある。『万葉集』には荊(うまら)という植物が登場するが、これがノイバラだといわれている。その後コウシンバラなど中国原産の野生バラが伝わると、日本産のバラは文芸上から姿を消す。『古今和歌集』や『枕草子』に登場する「薔薇(そうび)」は中国からの渡来種だという。江戸時代になると、
古里は西も東も茨(ばら)の花
(一条)
のように、ノイバラを詠んだ俳句が数多く登場するようになる。ちなみにバラという和名はウマラがマラになり、さらにそれがなまってバラになったらしい。
ノイバラは高さ1~1.5メートルの落葉低木で、葉は7または9枚からなる羽状の複葉。葉の基部に櫛(くし)の歯状に切れ込んだ托葉(たくよう)があるのが特徴。枝には至るところに長さ3~4ミリの下向きになった鉤形(かぎがた)の刺がある。花期は5~6月。枝先に多数の5弁花が咲く。北海道西南部から九州までの川岸の茂み、原野、林のふちなどに生え、朝鮮半島、中国にも分布する。
と説明されています。
野茨や波瀾万丈この一期
(のいばらやはらんばんじょうこのいちご)
[注、「はらんばんじょう」とは激しい変化に富んでいること、「いちご」とは一生、の意]
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野茨や通ひ慣れたる峠道
(のいばらやかよひなれたるとうげみち)
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4、のみノイバラ、他、テリハノイバラ
御完読ありがとうございました。
(梨雨)