一期一会
(29)
「花譜の館・別館」へようこそ。
今日の花
秋
観音草
(かんのんそう)
こと
吉祥草
(きちじょうそう)
吉祥草なにかいいことありそうな
(きちじょうそうなにかいいことありそうな)
注・本句は口語調です。
国語辞典の 【現代国語例解事典第三版・小学館】 によりますと
吉祥(きちじょう)=吉祥(きっしょう)
「きっしょう」とは、よいきざし。めでたいしるし。きちじょう。
旨、語訳しています。
1
一般名
キチジョウソウ
(吉祥草)
学名
Reinecken camea
分類名
ユリ目 ユリ科 キチジョウソウ属
原産地
日本、中国
生息分布
本州関東以西~九州の日本
環境
山地の湿地の日陰に群生
生活型
常緑多年草
葉色
明るい緑色
葉形
長い
花色
淡紅色
開花期
9~11月
花茎長
15cm
花序形
穂状花序
花径
1cm
雄蕊数
6本
果実
液花
果実色
赤紫
特記
両性花
{特徴}
キチジョウソウ(吉祥草)は、秋、短い花茎先に穂状花序を伸ばして
淡紅色の小さな花を多数つける
ユリ目ユリ科キチジョウソウ属の耐陰性・常緑多年草です。
本花だけで一族一種を構成します。
本州関東以西~九州の山地で湿地の日陰に群生し
低い花を地味目に咲かせます。
小花は下から上へ咲き上がり雌蕊のある両性花が下方につき、
上方には雌蕊の無い雄花だけを咲かせます。
花後の晩秋に、赤い球状の果実を成らせます。
根茎が地表に多数出て伸長します。
キチジョウソウは縁起花で、その名前の由来はこの花を植えている家に
吉事があると咲くという言い伝えによります。
【キチジョウソウ(吉祥草)・かぎけんWEB】による
2
3
俳句上
蔵書の 草木花・歳時記・秋 によりますと
季語
吉祥草
(きちじょうそう) (きちじゃうさう)
観音草(かんのんそう)
解夏草(げげそう)
キチジョウソウ ユリ科
我が家の庭の木陰に、今年は珍しくキチジョウソウの薄紫の花が咲いた。和名は中国名の吉祥草の音読みで、めったに花が咲かず。咲いたらめでたいことがあるというのでつけられた。さて、どんな古事があるのだろうか。
常緑の多年草。地下茎は年々10センチほど地表を這って伸び、先に7、8枚の葉、条件がよければ花茎も一緒に束になって出る。花茎は高さ8~15センチで淡紅紫色。葉はへら形で、花茎より高く伸びる。花は一つの花茎に10数個が上向きに咲き、6枚の花皮(かひ)裂片が強く反り返るのが特徴。花は両性だが、時には花茎の先が急に細くなり、そこに雄花が咲くという変わった性質もある。一属一種で、本州(関東地方以西)から九州までのほか、中国にも分布する。
旨、解説されています。
4
産土の神おはします吉祥草
(うぶすなのかみおはしますきちじゃうさう)
注・それぞれ古語で
「うぶすな」とは、出生の地。故郷。
「おわします(御座します)」[自サ四]とは、「あり」「居(ゐ)る」の尊敬語。いっしゃる。おありになる。
の意
紐解けば万は清ら吉祥草
(ひもとけばよろづはきよらきちじゃうさう
注・それぞれ古語で
「ひもとく」とは、蕾(つぼみ)がほころぶ。
「よろづ(名詞)」とは、さまざま。すべてのこと。万事。
「きよら」とは、美麗。華美。
の意
5
本ブログの画像はすべて、先月(2016年)11月2日、
福智山ろく花公園の茶店裏山野草園にて撮影したものです。
なお、11月2日は11月7日の立冬前で晩秋にあたります。
ご完読まことにありがとうございました。
梨雨