「花譜の館」へようこそ。
夕さりて家路に列く桜草
(ゆふさりていへぢにつららくさくらさう)
[注・それぞれ古語で、「ゆふさる」とは日がくれる、「つららく」とは並び続く、の意]
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「花譜の館」へようこそ。
本日(2月18日)も朝まで雨が残り、その後雨は上がったものの雲が覆い日ざしが差し込むということは全くありませんでした。
ここ2週間は曇天が続き、撮影への気力も湧きません。
本日は、午前中MR検査、レントゲン撮影、その後診察といっぱいに予定は詰まっていました。午後からは来客のため家の掃除に徹しました。
昨日、本日投稿のテーマの花を、今年1月13日、2月9、13日に市立白野江植物公園にて撮影した、桜草(さくらそう)と決め画像の取り込みを行いました。
本日、早朝に起床したため、サクラソウの各ホームページの解説文を読みあさりました。その結果私が撮影したサクラソウは日本固有種のサクラソウではなく、プリムラ・マラコイデスという別種であることが解りました。
とはいうものの、サクラソウ(プリムラ)属には変わりなく、作った句を改めるとは致しません。
植物公園の女性職員が、サクラソウと教えてくれたのです。サクラソウ属には間違いないのですが、それがサ
クラソウという種かと言えばそうではなくサクラソウ属の一般に西洋サクラソウという三大品種のうちの、化粧桜(ケショウザクラ)あるいは乙女桜(オトメザクラ)といわれる、プリムラ・マラコイデスだったのです。
花の名だけは、決して人の話を鵜呑みにしてはいけないことをブログ開設以来1年足らずで学んだ教訓です。たとえ名札(ネームプレート)がかかっていてもです。結局、サクラソウ→プリムラ・マラコイデスと回り道をしてしまいました。
客が帰ったあと、ブログを打ち始めました。一応完成したのが午後8時過ぎで、待機画面とし、夕食を摂ると眠ってしまいました。そして先程午後10時半ごろに目が覚めました。今から点検に入り、いつもの定時の午前0時07分に投稿決定します。
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サクラソウ
インターネットの ウイキペディアフリー百科事典 によりますと
植物界・被子植物門・双子葉植物綱・サクラソウ目・サクラソウ科・サクラソウ(Primura)属
種
サクラソウ
P.sieboldii
和名
サクラソウ
英名
Primrose
特徴
自生地では林間の湿性地や原野の草間に生え、ときに群生する。地中に根茎があり、春に発芽して5~6葉を根生し、高さ15~40cmの花茎を直立させ、5~10個の花をつける。葉柄は長く、葉は楕円形でしわが多く縁に浅い切れ込みがあり、葉や茎に白い軟毛が生える。花は直径2~3cmほどで、花弁が5個に深く裂け、さらに各弁が半分近く裂ける。淡紅色でまれに白花もある。花後球形の朔果を結ぶ。新しい根茎は地際にでき、梅雨明けの頃、葉が枯れて休眠する。夏の暑さと乾燥には弱いが、日本の気候風土に合っており花は美しく清楚である。
サクラソウ
サクラソウ(桜草・学名:Primula sieboldii)はサクラソウ科サクラソウ属の多年草の日本のサクラソウ類の代表で、日本では北海道南部、本州、九州の高原や原野に分布し、朝鮮半島から中国東北部へかけても分布するが、野生の群落をみることはまれになってる。また埼玉県と大阪府の県(府)花に指定されている。江戸時代に育種が進み、数百に及ぶ品種作られた古典園芸植物でもある。2005(平成17)年時点では297品種を後述の「さくらそう会」が認定しているが、この中には、明治以降の作出品種も含まれる。ニホンサクラソウ(日本桜草)ともいう。またサクラソウ属植物は世界中に約400種あり、花の形などに極端な違いがないことから「サクラソウ」という語を広義的、総称されることがあり注意を要する。園芸店でよく「サクラソウ」として売られている植物の中には西洋サクラソウ(P.polyonthus)、プリムラ・マラコイデス(P.marlacoides)、プリムラ・オブコニカ(P.obconica)などがあり、本種が売られることは少ない。
と説明されています。
しどけなき書院の隅の桜草
(しどけなきしょいんのすみのさくらそう)
[注・それぞれ古語で、「しどけなし」とは乱雑にしている、雑然としている
「しょいん」とは書斎、の意]
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プリムラ・マラコイデス
画像検索の結果
プリムラ・マラコイデス
Primurla malacoides
と確認しました。
インターネットの やさしい園芸 によりますと
サクラソウのような可憐な花
プリムラ・マラコイデス
科名
サクラソウ科
別名
ケショウザクラ
オトメザクラ
原産地
中国
草丈
20~50cm
主な開花期
2~4月
プリムラ・マラコイデスとは
中国雲南省、四川省に分布するサクラソウの仲間です。本来毎年咲く多年草ですが、高温多湿に弱く花後に刈れてしまうことが多いため、園芸では一年草として扱うことが多いです。秋にタネをまいて翌春の花を楽しむのが一般的です。日本へはヨーロッパ経由で明治末に渡来しました。葉や茎に白い粉が付くのでケショウザクラ(化粧桜)の和名があります。
野生種は草丈20~50cm、色はピンク、淡紫、白などがあります。多くの園芸種があり、草丈、花の色や大きさなどは様々です。サクラソウの別名で苗が流通することも多いのですが、従来のサクラソウ(日本サクラソウ)とは別種の植物です。
プリミンという化合物が含まれており、葉っぱなどに触れると皮膚が弱い人はかぶれるので注意しましょう。
種類
様々な園芸品種があります。
うぐいすシリーズ
小さな花をたくさん付ける園芸品種で、花色は紫、ピンク、白など。耐寒性が強く花付きも良いことから、
鉢や寄せ植え、コンテナ、花壇など幅広く利用されます。
富士ざくら
桜色の大輪花を房状に咲かせ、鉢植えに適する。巨大種の「富士の誉」「富士の曙」、小鉢用に改良さ
れた、「小富士シリーズ」なども知られる。
ポシェットシリーズ
ミニチュアのような手のひらサイズの小型種。花色は濃い淡ピンク
サクラソウ(プリムラ)の仲間
クリンソウ プリムラ・ジュリアン/ポリアンサ プリムラオブコニカ
と説明されています。
渡る日に影もあらはに桜草
(わたるひにかげもあらはにさくらさう)
[注・それぞれ古語で、「かげ」とは姿、形、「あらは」とは丸見えである、の意]
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俳句上では
いつもの 花の俳句図鑑 によりますと
季語
晩春
桜草
(さくらそう)(さくらさう)
プリムラ 常盤桜(ときわざくら) 雛桜(ひなさくら)
楼桜(やぐらざくら) 化粧桜(けしょうざくら) 一花桜(いちげざくら)
サクラソウ サクラソウ科
[植物・特徴]
北海道、本州、九州の山野の湿りけの多い場所に自生する。江戸時代から鑑賞用に栽培もされている。全体に白い毛が生え、葉にしわがある。4~5月、茎の先に径2~3センチほどの紅紫色の花を数個つける。園芸品種は300種におよび、白、淡紅、紅、紫、絞り、大輪など色も形も多様である。プリムラとして広く栽培されている花は、和名セイヨウサクラソウ。
[歴史・文化]
栽培の歴史は、徳川家康が鷹狩りの際にこの花を持ち帰ったことから始まるとされる。三代将軍家光はサクラソウの品評会をしたという。武士階級が栽培の中心となり、文化~天保年間(1804~44)には現在の品種の半数以上がこの時代につくられた。ヨーロッパでサクラソウと呼ばれているものは日本の種とは別種だが、ギリシャ神話で許嫁(いいなずけ)を亡くして悲しみ死んだ青年の化身とされ、文芸上では死や悲しみの象徴となっている。シェークスピアの『冬物語』に「ベール・プリムローズ(青ざめたサクラソウ)」という表現が出てくる。
[作句のポイント]
現在では自生地は少なく、埼玉県さいたま市の田島ヶ原の群生地は特別天然記念物となっている。野生のものは可憐だが、栽培のプリムラは種類によって印象も変わってくる。
と説明されています。
俳句では品種の別については柔軟に考え一括「桜草」の季語を使用している例が多く見受けられます。
私も、作句上、この花を「桜草」として取り扱うことにします。
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荒ら屋の窓辺に置くや桜草
(あばらやのまどべにおくやさくらさう)
[注、「あばらや」とは古語で、粗末な家、荒れ果てた家、の意]
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ブリムラや机に古語の辞書を積む
(ぶりむらやつくえにこごのじしょを積む)
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(梨雨)