今日の一景
(302)
「花譜の館・別館」へようこそ。
四季の風景
秋
露草
(つゆくさ)
晩節を汚すべからじ露草の花
(ばんせつをけがすべからじつゆくさのはな)
[注・「ばんつをけがす」とは、それまでの人生で高い評価を得てきたにもかかわらず、
後にそれまでの評価を覆すような振る舞いをし、名誉を失うこと。の意
「べからじ」とは意思の助動詞「べし」の未然形+打消し意思の助動詞「じ」で
・・・すまい。の意]
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ツユクサ
インターネットの みんなの花図鑑 によりますと
ツユクサ
[露草]
学名
Commelina communis
開花時期
6~9月
花の色
白、黄、青
名前の読み
つゆくさ
分布
北海道から沖縄にかけて分布
海外では、世界中に広く分布
生育地
やや湿った空き地や道ばたなど
植物のタイプ
1年草
大きさ・高さ
20~30センチ
花言葉
変わらない思い
誕生花
7月6日
花の特徴
2つ折れになった苞の間から青色の花が次々と咲く。花は1日花である。早朝に咲き出して午後にはしぼんでしまう。3枚の花びらのうちに2枚が大きい。残りの1枚は小さな白い色をしている。雄しべは6本ある。そのうち2本が長く、花粉を出す。残り4本は黄色くて目立つが、花粉は出さない仮の雄しべである。
葉の特徴
葉は笹の葉のような形をした広い線形で、基部 ( 葉の根元 ) は葉を抱いている。色はやや淡く、互い違いに生える。 ( 互生 ) 。
その他
全草を乾燥させたものを生薬で鴨跖草 ( おうせきそう )という。解熱、利尿、解毒などの薬効がある。蛍草 ( ホタルグサ ) 、青花 ( アオバナ ) 、帽子花 ( ボウシバナ ) などの別名がある。
旨、解説しています。
露草の葉叢に浮かびて扇なる
(つゆくさのはむらにうかびておうぎなる)
[注・「はむら」は古語で、生い茂った葉。の意]
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露草や登校途中の一年生
(つゆくさやとうこうとちゅうのいちねんせい)
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俳句上
蔵書の 草木花・歳時記・秋 によりますと
季語
露草
(つゆくさ)
つき草 ( つきくさ )
ほたる草 ( ほたるぐさ )
ツユクサ ツユクサ科
夏から秋にかけて、山里の路端や湿地、人家の軒下などに清楚な花を咲かせる。花は夜明けとともに開いて昼にはしぼむいわゆる半日花で、その短命さが朝露にたとえられた。徳富蘆花は 「 花ではない、あれは色に出た露の精である 〉 ( 『みみずのたはこと ) 』 とツユクサの花を表現した。
月草に衣は摺(す)らむ朝露に ぬれて後には移ろひぬとも
『 万葉集 』 に詠み込まれた9首の中の一つである。古名をツキクサ ( 着き草 ) の意味といい、花の色は古くから布地の染料に使われていたが、色もはかなく水で洗えばすぐ落ちる。この性質を利用して、友禅染の下絵描きなどには栽培品のオオボウシバナが今でも専用されている。青花、蛍草の名でもよばれる。
高さ20~70センチの1年草。茎はよく枝分かれして地表を這い、節から根を出してどんどんふえる。茎の上の方には葉と対して帽子のような苞 ( ほう ) がつく。この苞の形から帽子花の名もついた。苞の中には短い花序があり、花は1個ずつ苞から飛び出して咲く。花弁は3枚あるが、上側の2枚だけが青色で大きい。ウスリー、サハリン、北海道から沖縄まで、朝鮮半島、中国に分布する。
旨、解説されています。
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露草の今日半日の命なる
(つゆくさのけふはんにちのいのちなる)
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ご完読ありがとうございました。
梨雨