今日の一景
(288)
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四季の風景
夏
さびた
の
花
こと
ノリウツギ
[糊空木]
花さびたこころは今も乙女なる
(はなさびたこころはいまもをとめなる)
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ノリウツギ
インターネットの みんなの花図鑑 によりますと
ノリウツギ
[ 糊空木 ]
学名
Hydrangea paniculata
分類
ユキノシタ科 アジサイ属
開花時期
6~8月
花の色
白
名前の読み
のりうつぎ
分布
北方領土を含む北海道から北九州にかけて分布。
海外では、中国やサハリンにも分布。
生育地
山地の林の縁や草地、岩礫地など
植物のタイプ
樹木
大きさ・高さ
3~5メートル
花の特徴
大きな円錐花序 ( 下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる ) を出して白い両性花をたくさんつけ、周囲に数個の装飾花をつける。両性花の花弁は5枚で、雄しべは10本である。装飾花の萼片は花弁状となっている。
葉の特徴
葉は楕円形で、向かい合って生える ( 対生) 。葉の先は尖り、縁には鋭いぎざぎざ ( 鋸歯 ) がある。
実の特徴
花の後にできる実はさく果 ( 熟すると下部が裂け、種子が散布される果実 ) である。
この花について
属名の Hydrangea はギリシャ語の 「 hydro ( 水 ) + angeion ( 容器 ) 」 からきている。さく果の形から名づけられた。種小名の paniculata は 「 円錐形花序の 」 という意味である。
その他
和名の由来は、樹液が和紙をすく際の糊に利用されたことと、枝の髄を抜くと空洞ができることからきている。北海道ではサビタと呼ばれる。サビタの花は、原田康子の小説 「 挽歌 」 に登場し一世を風靡した。俳句では「 さびたの花 」 「 花さびた 」 が夏の季語である。
と解説されています。
古は彼の丘駆けりき花さびた
(いにしへはかのおかかけりき花さびた)
[注・それぞれ古語で
「いにしへ」とは、過去、昔。「かの」とは、話者から遠くにあるところ。を指す
「き」は連用形と接続する過去(~た)を意味する助動詞「き」の終止形。]
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俳句上
蔵書の 草木花・歳時記・夏 によりますと
季語
さびたの花
(さびたのはな)
花さびた(はなさびた) 糊空木の花(のりうつぎのはな)
ノリウツギ アジサイ科(ユキノシタ科)
原野や山の空き地、日当たりのよい林縁など乾いた所にふつう生えている。樹皮を剥 ( は ) いで内側をさわるとねばつく。かつて、トロロアオイの登場前には、和紙作りの糊 ( のり ) をとったので糊空木 ( のりうつぎ ) または糊の木とよばれる。「 空木 」 の名はあるが、幹や枝は中空にはなっていない。北海道ではサビタとよばれ、糊はサビタ糊、根の材から作られるパイプはサビタパイプとして知られている。このアイヌ語のサビタのほうが、異国情緒が感じられて趣きもあってか、俳句ではこの名で詠まれることが多い。
高さ2~7メートルの落葉高木、葉は数対が対生するが枝先では3、4枚が集まって輪生状になっている。葉柄 ( ようへい ) は多少とも赤みをおびる。花期は7~9月。花序が円錐形になるのが大きな特徴。アジサイの仲間で、装飾花はふつう4枚のがく片からなり、はじめ白色で受粉後に紅色となる。正常花のがく片や花弁のほうは5枚である。北海道から九州までのほか、台湾、中国、南千島、サハリンに分布する。
旨解説されています。
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花さびた緩々と解く銀の髪
(はなさびたゆるゆるととくぎんのかみ)
[注・それぞれ古語で「ゆるゆる(と)」とは、ゆっくり。急がないさま。「とく」とは、髪をくしけずる。の意]
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ご完読ありがとうございました。
梨雨