今日の一景
(276)
「花譜の館・別館」へようこそ。
四季の風景
夏
為朝百合
( ためともゆり )
こと
作百合
( さくゆり )
山路来てさくめば匂ふ百合の花
(やまぢきてさくめばにほうゆりのはな)
[注・それぞれ古語で、「やまぢ」とは山の道。山みち。「さくむ」とは踏み分ける。の意
ここでは、さく、で作百合の「作」と、「咲く」を掛けている。]
1
サクユリ
インターネットの みんなの花図鑑 によりますと
サクユリ
[ 作百合 ]
学名
Lilium auratum var. playphyllum
分類
ユリ科 ユリ属
開花時期
6月から7月
花の色
白
名前の読み
さくゆり
分布
伊豆諸島と伊豆半島
生育地
草原
植物のタイプ
多年草
大きさ・高さ
150~200センチ
花の特徴
花径25センチから三十センチくらいの大きな白い花をつける。分類上は山百合 ( ヤマユリ ) の変種として位置づけられている。樹本種に比べて、花びら ( 花被片 ) に赤褐色の斑点がないことや葉の幅が広いこと、香りが強いことなどが特徴である。
葉の特徴
葉は長い楕円形で、互い違いに生える ( 互生 ) 。
実の特徴
花の後にできる実はさく果 ( 熟すると下部が裂け、種子が散布される果実 ) である。
その他
草丈も花の大きさもユリ属では世界最大だと言われる。別名を為朝百合 ( タメトモユリ ) という。園芸品種の「 カサブランカ 」 の交配親の一つとなっている。属名の Lilium はギリシャ語の 「 leirion ( 白 ) 」 からきている。マドンナリリーの白い花を念頭に名づけられたものである。種小名の auratum は 「 黄金色の 」 という意味である。変種名の platyphyllum は 「 広い葉の 」 という意味である。
と解説されています。
暁に雨戸放つや百合の花
(あかつきにあまどはなつやゆりのはな)
[注・それぞれ古語で、
「あかつき」とは未明。夜明け前のまだ薄暗い時刻。「はなつ」とは(戸や障子などを)開け放す。開く。
の意]
2
3
4
5
さくゆりの半ばゆゑ一世の等閑に
(さくゆりのなかばゆゑひとよのなほざりに)
[注・それぞれ古語で、
「半ば」とは半分。「ひとよ」とは人生。「なほざり」とはほどほどである。適当だ。あっさりしている。
の意]
解釈
大輪の作百合の花でも、半開が美しくおくゆかしい、ではないか、
同様に人の生き様も、何に付けても、無理せずほどほどで良くて、それが一番美しいのではなかろうか
です
6
福智山ろく花公園
の
ホームページ
今こんな花が咲いています
(平成27年7月16日更新)
によりますと
サクユリ
(さくゆり)
ユリ科の多年草です。伊豆諸島に自生する固有種で、ヤマユリの変種とされています。当公園に咲いているサクユリは、もちろん園芸品種と思われます。
花期は7月。草丈2m。花径は25~30cmにも達する世界でも最大級のユリです。花姿はヤマユリによく似ていますが、サクユリは花びらに褐色の斑点がないか、ほとんどあません。また葉の幅が広く、強い香りがあるのも特徴です。
別名。タメトモユリ ( 為朝百合 )。ニオイユリ ( 匂い百合 ) 。ハチジョウユリ ( 八丈百合 ) 。
と解説されています。
7
顔を食かるるや作百合の花
(かんばせをすかるるやさくゆりのはな)
[注・それぞれ古語で、「かんばせ」とは顔。「すく」とは飲み込む。の意]
8
為朝の終の戦や百合の花
(ためとものつひのいくさやゆりのはな)
[注・保元の乱で敗れ、伊豆大島に流された弓の名手の源為朝は一時盛り返し伊豆諸島を掌握したものの
兄・源義朝の命の軍勢に攻められ、本拠地の八丈島の最期の決戦に敗れ、館で自害した。
この句は八丈島の決戦に敗れた源為朝と、その島に咲く作百合を詠んだものである。]
9
ご完読ありがとうございました。
梨雨