今日の一景
(241)
「花譜の館・別館」へようこそ。
四季の風景
春
彼岸桜
(ひがんざくら)
こと
子彼岸
(こひがん)
先陣を彼岸桜の賜れり
(せんぢんをひがんざくらのたまはれり)
[注・「せんぢん」とは、本陣の前方に設けた陣。さきぞなえ。
「たまはる」とは古語で、「受く」「もらふ」の謙譲語。いただく。ちょうだいする。の意]
福智山ろく花公園は、入場(園)門の前に約100メートルの誘導路がある。
その、誘導路に入る、左手の敷地の角あたりに、
一段と目を引く色鮮やかな小彼岸が満開 ( 3月28日現在 ) していた。
幟(のぼり)も傍でなびき、まるで、客を出迎え、もてなしているようで印象的であった。
元句
小彼岸の看板娘や花公園
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コヒガン
インターネットの ウィキペディア・フリー百科事典 によりますと
コヒガン
目
バラ・Rosales
科
バラ・Rosaceae
属
サクラ・Cerasus
種
コヒガン
学名
Cerasus subhirtella ( M i q.) S.Y.
Sokolov, 1954
和名
コヒガンザクラ
(子彼岸桜)
コヒガン
コヒガンはバラ科サクラ属の植物。桜の品種の一つ。自生地が知られておらず、長野県伊那市の高遠城址公園以外には群生が見られない ( 高遠から寄贈されたものを除く ) ため、この地で交配が行われた園芸種とされていた。しかし、母種になったと考えられている エドヒガン と マメザクラ の自生する伊豆半島には自生していると思しき固体が見つかっており、よくわかっていない。
花期が早く彼岸頃に咲き始めるためにこの名前がついたといわれている。別名に彼岸桜、千本彼岸。なお、 エドヒガンの別名もヒガンザクラであり、更に カンヒザクラをヒカンザクラとよぶこともあるため注意が必要である。
特徴
コヒガンは エドヒガン と マメザクラ の交雑種と考えられている。
花期が早く、春の彼岸ごろには花が咲き始める。花は5枚一重で薄い紅色の花を咲かす。ただし色はソメイヨシノよりも濃い。春の早くに咲くため、葉よりも先に花をつける。萼は細長いが、根元が少し膨れている。また、毛が多い。これらの特徴は母種の特徴を継いでいると考えられる。なお萼はエドヒガンよりも細長い。
樹木としてはあまり大きく育たず、5m程度である。枝を張り巡らせる性質がある。葉にも多く毛が生える。また花が終わると小さい黒い実をつける。秋になると葉は紅葉する。
高遠城址には樹齢130年を超える立派なコヒガンザクラが見られる。樹木として大きく育たないために庭に植えられることも多い。
コヒガンの亜種に十月桜が知られている。この種は冬の穏やかな気候の間中咲くことから広く育てられている。
と説明されています。
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子彼岸の鷹取山を手繰りけり
(こひがんのたかとりやまをたぐりけり)
[注・「鷹取山(たかとりやま)」は福智山系の、標高633mの山の一つで、
花公園から東に望めるのはこの山である。
ちなみに標高900.6メートルの福智山(ふくちやま)は、鷹取山の陰に隠れて見えない。
「たぐる」とは古語で、引き寄せる。の意]
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ご完読ありがとうございました。
(梨雨)