今日の一景
(85)
「花譜の館・別館」へようこそ。
四季の風景
夏
姥百合
(うばゆり)
姥百合の砌暗きに色散らす
(うばゆりのみぎりくらきにいろちらす)
[注・それぞれ古語で、「みぎり」とは場所、「ちらす」とは落とす、失くす、散失する、の意]
1
ウバユリ
インターネットの みんなの花図鑑 によりますと
ウバユリ
花名
姥百合
(うばゆり)
科名
ユリ
属名
ウバユリ
学名
Cardiocrinum cordatum
分布
日本固有種 本州の宮城県から九州
生育地
低山や山地の中や林の縁
植物のタイプ
多年草
大きさ・高さ
50~100センチ
花期
7~8月
花の特徴
茎先に長さが7センチから15センチくらいの緑白色の花を横向きにつける。花被片は内側に3枚あり、漏斗状になる。雄しべは6本である。
葉の特徴
葉はハート形で、茎の下部に数枚つく。葉のつけ根の部分は心形である。
実の特徴
花の後につく実は円柱形をしたさく実 ( 熟すると下部が裂け、種子が散布される果実 ) である。
その他
和名の由来は、花盛りには葉が枯れているので、それを 「歯がない」 姥に譬えたものである。属名の Cardiocrinum はギリシャ語の 「 cardia ( 心臓 ) + crinon ( ユリ ) 」 からきている。花はユリに似ているが葉は特長のある心臓形であることから名づけられた。種小名の cordatum は 「心臓形の」という意味である。
と説明されています。
2
姥百合の顔幽か日の漏らず
(うばゆりのかんばせかすかひのもらず)
[注・そけぞれ古語で、「かんばせ」とは顔、「かすか」とはわずかに弱々しいこと、
「もる」とは~を抜けてこぼれ出て来る、の意]
3
4
5
福智山ろく花公園
の
2014年7月22日
更新の 開花情報ホームページ によりますと
ウバユリ
(姥百合)
ユリ科の多年草。関東以西の本州、四国、九州の山地の明るい林に映えています。
花期は7~8月で、茎の上部に数個の細長い花を水平向きに咲かせます。花は緑白色で内部に黒褐色の斑点があります。花びらは基部まで分かれていて、筒状にはなりません。また花はあまり開きません。花の色、形など、見ようによっては少し異様な花ともいえます。
茎の根元に輪生状にハートの葉をつけますが、「花のころには葉(歯)がない」ことから「姥」の名が使われたようです。ただ実際には葉はちゃんと残っていることが多いのでこのネーミングには疑問が残ります。
と説明されています。
うばゆりに聞いてもらはばや愚痴あまた
(うばゆりにきいてもらはばやぐちあまた)
[注・それぞれ古語で、「もらふ」とは~してくれるように頼む、
「ばや」は未然形に接続の希望の終助詞で、~たい、~たいものだなあ、
「ぐち」とは無益な繰り言を言って嘆くこと、「あまた(数多)」とは副詞でたくさん、数多く、の意]
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うばゆりの一花咲かせて朽ちにけり
(うばゆりのひとはなさかせてくちにけり)
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画像はいずれも、本年7月21日午前中に、直方市の福智山ろく花公園にて撮影したものです。
ご完読ありがとうございました。
(梨雨)