Quantcast
Channel: 花譜の館
Viewing all 1281 articles
Browse latest View live

四季の風景・秋-初雪葛(はつゆきかずら)-今日の一景(125)-福智山ろく花公園

$
0
0
今日の一景
(125)
 
花譜の館・別館」へようこそ。
 
四季の風景
 
初雪葛
(はつゆきかずら)
 
 
初雪葛葉の花抱くに論のなし
(はつゆきかづらはのはないだくにろんのなし)
[注・「ろんなし」とは {形ク} の古語で無論だ、もちろんだ、の意]
 
 
イメージ 1
 
 
 
 
イメージ 8
 
 
 
ハツユキカズラ
[初雪葛]
 
インターネットの みんなの花図鑑 によりますと
 
学名
Trachelospermum asiaticum cv. Hatuyukikazura
分類
キョウチクトウ科  テイカカズラ属
開花時期
5~9月
花の色
白、黄
名前の読み
はつゆきかずら
生育地
山地、庭植え、鉢植え
植物のタイプ
つる性
 
 
花の特徴
   花を咲かせるのは稀である。花の色は最初は純白で、終わりに近づくと黄色くなる。スクリューのような形をしている合弁花で、5つに裂けている。花のつけ根には雄しべ5本と雌しべが入っている。
 
葉の特徴
   葉は長い楕円形で、向かい合って生える (対生) 。特徴は、新しく出た葉が白やピンクなど五色葉になることである。冬の紅葉、春の新緑など1年を通して楽しめる。
 
この花について
   属名の Trachelospermum はギリシャ語の「trachelos(首) +sperma (種子) 」 からきている。種子がくびれていることから名づけられた。種小名の asiaticum は 「アジアの」 という意味である。
 
その他
   蔓性で他のものに絡まって伸びる。古くから庭園用として使われてきたが、最近は鉢物やガーデニング用としても人気がある。
 
と説明されています。
 
 
庭の木の初雪葛檜皮色
(にはのきのはつゆきかづらひはだいろ)
注・「ひはだいろ」とは古語で染め色の名。「蘇芳(ずはう)」の黒みがかった茶色。
 
 
イメージ 2
 
 
 
 
イメージ 3
 
 
 
 
イメージ 4
 
 
 
葉も花も一つ初雪葛かな
(はもはなもひとつはつゆきかづらかな)
[注・「ひとつ」とは古語で、同じ~、の意]
 
 
イメージ 5
 
 
 
 
イメージ 7
 
 
 
 
イメージ 6
 
 
ご完読ありがとうございました。
(梨雨)
 

北九州の近代化遺産Ⅺ-:現・西日本工業倶楽部・洋館 (にしにほんこうぎょうくらぶ・ようかん)-今日の一景(126)-戸畑区一枝

$
0
0
今日の一景
(126)
 
花譜の館・別館」へようこそ。
 
北九州
近代化遺産
 
松本健次郎邸
(洋館)
西日本工業倶楽部
(洋館)
 
 
 
霧晴れて明治の創建ロマン館
(きりはれてめいじのそうけんろまんかん)
 
 
イメージ 4
 
 
 
西日本工業倶楽部
(にしにほんこうぎょうくらぶ)
洋館
松本健次郎邸
 
 
 
アールヌーボーで統一
 
   父安川敬一郎の後を継ぎ、明治鉱業や安川電機などを経営した松本健次郎(1870~1963)の私邸として
1912(明治45)年に建てられた。木々が生い茂る約1万3千平方メートルの敷地に木像二階建ての洋館と日本館が並び、廊下でつながれている。
   洋館は明治を代表する建築家、辰野金吾(1854~1919)の設計。柱やはりをあらわにしたハーフティンバーと呼ばれる形式だが、縦横の直線だけでなく、丸みを帯びたやわらかな曲線も用いられている。19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパで流行したアールヌーボー様式をいち早く撮りいれたデザインだ。
   内装もこの様式で統一されている。玄関の窓格子や暖炉の飾り、家具や照明器具にいたるまで、流れるような曲線でデザインされている。の広がる窓外の風景が優雅さに花を添える。
   戦後、北九州の財界でつくる西日本工業倶楽部に寄贈され、企業の懇親会や結婚式場として使われている。
72年に国の重要文化財に指定された。
 
 
分類
建築・生活
住所
戸畑区一枝1丁目4-33
現用途
余暇施設
竣工年
1911
構造
見学可能
年2回
備考
国重要文化財/設計・辰野片岡事務所/施行・安川松本商店
 
 
 
イメージ 1
 
 
 
 
イメージ 2
 
 
 
様式はアールヌーボー秋の蝶
(ようしきはアールヌーボーあきのてふ)
 
 
イメージ 3
 
 
ご完読ありがとうございました。
(梨雨)
 

四季の風景・秋-桃色の凌霄花(のうぜんかずら) か?=ポドラネア・ブリーセイ-今日の一景(127)-福智山ろく花公園

$
0
0
今日の一景
(127)
 
花譜の館・別館」へようこそ。
 
四季の風景
 
ポドラネア・ブリーセイ
 
一楽に筋目通しぬポドラネアブリーセイ
(いちらくにすぢめとほしぬポドラネアブリーセイ)
[注・それぞれ古語で、「いちらく」とは一つの事、物事、「すぢめ」とは筋道、条理、の意]
 
 
イメージ 1
 
 
 
 
イメージ 2
 
 
 
 
ポドラネア・ブリーセイ
 
学名
podoranea/brycei
科・属
ノウゼンカズラ科・ノウゼンカズラ属
[バンドレア属]
原産地
南アフリカ
花期
10~12月
花の特徴
ピンクノウゼンカズラ(ポドラネア・カリソナ)
に似ているが、より大きくて、濃い色合いが特徴。
花言葉
名誉、栄光
 
 
外れ外れに篝火が如しポドラネアブリーセイ
(はずれはずれにかがりびがごとしポドラネアブリーセイ)
[注・「はずれはずれ」とは古語で、ところどころ、の意]
 
 
イメージ 3
 
 
 
 
イメージ 4
 
 
 
 
齢重ぬれば独言つポドラネアブリーセイ
(よはいかさぬればひとりごつポドラネアブリーセイ)
[注・それぞれ古語で「よはい」とは年齢、「ひとごつ」とは独り言を言う、ぶつぶつ言う、の意]
 
 
イメージ 5
 
 
ご完読ありがとうございました。
(梨雨)
 
 

四季の風景・秋-鵯花(ひよどりばな)-今日の一景(128)-福智山ろく花公園

$
0
0
今日の一景
(128)
 
花譜の館・別館」へようこそ。
 
四季の風景
 
鵯花
(ひよどりばな)
 
 
恋人を待ち草臥れて鵯花
(こいびとをまちくたびれてひよどりばな)
 
 
イメージ 1
 
 
 
 
ヒヨドリバナ
 
福智山ろく花公園の
H_26-9-23付け
ホームページ
「今こんな花が咲いています」
によりますと
 
ヒヨドリバナ
[鵯花]
 
 
   キク科の多年草。同属の仲間のフジバカマとよく似ていますが、葉がヒヨドリバナが卵形長楕円形なのに対し、フジバカマの葉は3裂することで見分けがつきます。このフジバカマは現在は、自生状態のものを見るこど少なくなったといわれますが、ヒヨドリバナは沖縄をのぞく日本各地の山道のわきや草原で普通に生えています。フジバカマが秋の七草のひとつですが、今ではヒヨドリバナの方がふさわしいのかもしれません。
   8~10月ごろ、高さ1~2mの細い茎の先端に散房花序を作り花を咲かせます。花のひとつひとつは小さな筒状花で、花冠の先は浅く5裂しています。花の色は白色が普通ですが、まれに赤紫色を帯びるものがあります。しかし、糸状に見える、先が2つに分かれたメシベばかりが目立ち、花はその陰に隠れた感じです。
   和名の由来は、ヒヨドリが鳴くころに咲く花だからと言うのですが、どうでしょう。ヒヨドリは留鳥で、年中鳴く鳥です。ただ気温が下がってくると、山から平地に移ってくるので、秋になると秋になるとよく見かけるようになります。「ヒヨドリが山から里に下りてきて、よく鳴き声を聞くころに咲く花」というのが正しそうに思えます。
 
と説明されています。
 
 
 
イメージ 2
 
 
 
ヒヨドリバナ
 
インターネットの かぎけんWEV によりますと
 
一般名
ヒヨドリバナ
(鵯花)
学名
Eupatorium chinense L
(エウパトリウム)
別名
鵯草(ひよどりそう) 、山蘭(xさんらん)
分類名
キク科  フジバカマ属
原産地
中国
草丈
100~200cm
開花期
8~10月
花色
白・淡紅色
筒状花長さ
0.5~0.6cm
散房花径
円形で葉縁に鋸歯
 
   ヒヨドリバナ(鵯花)は、キク科フジバカマ属の多年草です。淡紫色または白色の小さな筒状花が多数集まって散房状に咲かせます。
   葉には紫色の斑点や短毛があります。葉はざらざらしており短い葉柄があり、対生に付きます。フジバカマ(藤袴)やヨツバヒヨドリ(四葉鵯)、サワヒヨドリ(澤鵯)に似ており、見分け難いです。
 
フジバカマ、ヨツバヒヨドリ、サワヒヨドリの見分け方
  フジバカマの葉は深く3裂しますが、ヒヨドリバナの葉に切り込みはありません。
   また、ヒヨドリバナの葉が対生するのに対して、ヨツバヒヨドリの葉は3~4枚輪生(茎の節に数枚の葉が集まって付くこと) します。
   さらに、ヒヨドリバナは道端などに生えるに対しフジバカマは河原に生えます。
 
と説明されています。
 
 
 
当ての家まで道半ば鵯花
(あてのへまでみちなかばひよどりばな)
[注・それぞれ古語で、「あて」とは頼みとする目当て、「へ」とは家]
 
 
イメージ 3
 
 
俳句上
 
蔵書の 草木花・歳時記・秋 によりますと
 
季語
鵯花
(ひよどりばな)
 
ヒヨドリバナ  キク科
 
   秋の山野にありふれた草花の一つ。数が少ないフジバカマに代わり、秋の七草の代役をつとめることもある。和名はヒヨドリの鳴くころに咲くからといわれているが、ヒヨドリの繁殖期は5~7月なので疑わしい。ヒヨドリの渡るころ(9~10月)に咲くからとの説もあるが、この鳥はもともと稗(ひえ)を食べる鳥という意味だから、ヒヨドリバナの名も稗に関係があるに違いない。
   高さ1~2メートルの多年草。8~10月に逆三角形の大きな花序に白い頭花(とうか)を多数つける。頭花には5個ずつ花があり、二又に分かれた太い花柱(かちゅう)が飛び出しているのが特徴。葉は対生し切れ込まないので、フジバカマとは簡単に区別できる。北海道から九州までのほか、朝鮮半島、中国に分布する。              < 清水健美 >
 
と説明されています。
 
 
 
イメージ 4
 
 
 
イメージ 5
 
 
流すまいそれにつけても鵯花
(ながすまいそれにつけてもひよどりばな)
 
 
イメージ 6
 
ご完読ありがとうございました。
(梨雨)
 

四季の風景・秋 - 十三夜(後の月) - 今日の一景(129)

$
0
0
今日の一景
(129)
 
花譜の館・別館」へようこそ。
 
四季の風景
 
十三夜
(じゅうさんや)
こと
 後の月
(のちのつき)
(10月6日の夜の月)
 
天性に争ふことなし後の月
(てんせいにあらがふことなしのちのつき)
[注・それぞれ古語で「てんせい」とは天から授かった性質、生まれつき、
「あらがふ」とは反対むする、反抗する、の意]
 
 
イメージ 1
 
 
後の月
 
 
蔵書の ホトトギス・新歳時記・稲畑汀子編 によりますと
 
季語
後の月
(のちのつき)
 
陰暦9月13日の夜の月をいう。
8月15日夜の月に対して後の月というのである。
後の月を賞するのはわが国のことだけのことで、とくに十三夜を祀る理由は諸説あって定かではない。
すでに肌寒を覚えるころで、月光もいよいよ澄みわたる感じがある。
栗や大豆が熟れる時季にあたるのでこれを供え、栗名月めいげつ)、豆名月ともいう。
十三夜
(じゅうさんや)
 
 
と説明されています。
 
 
 
後の月明日の予定のぎっしりと
(のちのつきあすのよていのぎっしりと)
 
 
イメージ 2
 
 
 
ご完読ありがとうございました。
(梨雨)
 

四季の風景・秋-ダイヤモンドリリー=ネリネ-今日の一景(130)-北九州市立白野江植物公園

$
0
0
今日の一景
(130)
 
花譜の館・別館」へようこそ。
 
四季の風景
 
ダイヤモンドリリー
こと
ネリネ
 
 
モナリザの笑みの望みやダイヤモンドリリー
(モナリザのゑみののぞみやダイヤモンドリリー)
[注・それぞれ古語て、「ゑみ」とは微笑み、「のぞみ」とはながめ、眺望、の意]
 
 
イメージ 1
 
 
 
 
ネリネ
 
インターネットの みんなの花図鑑 によりますと
 
ネリネ
(タイやモンドリリー)
 
学名
Nerine spp.
分類
ヒガンバナ科  ネリネ属
開花時期
10~12月
花の色
白、橙、ピンク、赤
名前の読み
ねりね
(だいやもんどりりー)
分布
原産地
南アフリカ主にイギリスで品種改良。
日本へは大正時代の末期に渡来。
生育地
庭植え、切り花
植物のタイプ
多年草
大きさ・高さ
30~50センチ
 
花の特徴
   1本の茎10輪くらいの花がつく。花びら(花被片)には艶があり、花径は5、6センチくらいである。花の色は白
ピンク、赤、朱色などがある。花もちがよく、切り花などによく使われる。
 
葉の特徴
   葉は線形で、翌年の初夏まで残る。
 
この花について
   英名をダイヤモンドリリー(diamond ily) という。属名のNerineはギリシャ神話の海の女神「Neires」からきている。
 
その他
   彼岸花(ヒガンバナ)に似ているが花径が中空ではなく、花もやや小さい。また花が咲くときに葉も出ている。
 
 
と説明されています。
 
 
 
 
ダイヤモンドリリ-ヴィーナスの生まるるがごと
(ダイヤモンドリリーヴィーナスのうまるがごと)
 
 
イメージ 2
 
 
 
ご完読ありがとうございました。
(梨雨)
 
 

四季の風景・秋-皆既月食(かいきげっしょく)-今日の一景(131)

$
0
0
今日の一景
(131)
 
花譜の館・別館」へよこそ。
 
四季の風景
 
皆既月食
(10月8日)
 
 
月食に月光ソナタ熱く弾く
(げっしょくにげっこうソナタあつくひく)
 
 
東には小丘があり、月が昇った時は、すでに月食が進行していました。
 
 
イメージ 7
 
 
 
 
 
皆既月食
 
インターネットの コトバンク によりますと
 
世界大百科事典内の皆既月食の言及
 
【皆既食】より
   太陽の本体(光球)が月に完全に覆われる皆既日食と、月全体が地球の本影内に入って暗くなる皆既月食とを総称する皆既日食では、月の本影が地上に達していて、この本影の中に入った観測者からのみコロナを見ることができるが、皆既月食では、月を見ることのできるどの地点からも同じ状況の月食の現象が観測される。
 
【月食】より
   月が地球の影に入って暗くなる現象。地球の影はつねに太陽と正反対の方向にあるので月食は望のときに起こるが、月の軌道が太陽のそれに対して5°の傾きをもっているために望のときに必ず起こるとは限らない。皆既食となるのは、太陽が両道の交点を通過する前後各5日間のうちに望とつたときだけ、また、部分食が起こるのは、同じく各12日間に望となったときに限られる。太陽の交点通過の平均間隔は173日であるから、部分食も含めれば多い年には三回起こり、反対にまったく起こらない年もありうる。
 
と説明されています。
 
 
 
 
 
 
イメージ 1
 
 
 
 
 
 
 
解説によりますと 
地球の大気によって太陽の光のうち波長の長い赤系の光が屈折・散乱されて本影の中に入るため、
皆既月食でも通常、月は真っ暗にはならないが暗い赤色(赤銅色)に見える。しかし火山爆発等で大気中に
多量の微粒子が浮遊してる場合には、月が非情に暗くなり灰色がほとんど見えなくなる。
月食時の明るさは「ダンジョンの尺度」などで表わされる。
とあります。 
 
実際この時は月蝕の真っ最中で闇でした。
画像解像でコントラストを入れると、解説のとおり、赤銅色の満月が浮かびあがりました。
 
イメージ 2
 
 
イメージ 3
 
元の十五夜の月にもどりはじめました。
 
イメージ 4
 
 
 
イメージ 5
 
 
 
山の端にひとり芝居の月を見る
(やまのはにひとりしばいのつきをみる)
晩秋の十五夜の月にもどりました。
 
イメージ 6
 
ご完読ありがとうございました。
(梨雨)
 

四季の風景・秋-藤袴(じばかま)2014-今日の一景(132)

$
0
0
今日の一景
(132)
 
花譜の館・別館」へようこそ。
 
四季の風景
 
藤袴
(ふじばかま)
 
薫るして在処も近し藤袴
(かをるしてありかもちかしふぢばかま)
 
 
イメージ 1
 
 
 
 
フジバカマ
 
 
インタ-ネットの ウィキペディアフリー百科事典 によりますと
 
フジバカマ
 
キク Asterales
キク Asteracae
亜科
キク Asteroidease
ヒヨドリバナ Eupatorium
フジバカマ E.japonicum
学名
Eupatorium japonicum yhunb.(1784)
シノニム
E.fortunei Turcz (1851)
和名
フジバカマ
英名
Thoroughwort
 
フジバカマ
   フジバカマ(藤袴)とはキク科ヒヨドリバナ属の多年草植物。秋の七草の1つ。
 
特徴
   本州・四国・九州、朝鮮、中国に分布している。原産は中国ともいわれるが、万葉の昔から日本人に親しまれてきた。8-10月、散房状に淡い紫紅色の小さな花をつける。
 
   また、生草のままでは無香のフジバカマであるが、乾燥するとその茎や葉に含有している、クマリン配糖体が加水分解されて、オルト・クマリン酸が生じるため、桜餅の葉のような芳香を保つ。
 
・中国名 : 蘭草、香草
・英名 : Joe-Pye Weed ; Thoroughwort ; Boneset
 
Agueweed(ヒヨドリバナ属の花)
   かつては日本各地の河原などに群生していたが、今は数を減らし、環境省のレッドリストで準絶滅危惧(NT)種に指定されている。また「フジバカマ」と称する植物が、鑑賞用として園芸店で入手でき庭に好んで植えられる。しかし、ほとんどの場合は本種でなく、同属多種または本種との雑種である。
 
と説明されています。 
 
 
 
イメージ 2
 
 
 
 
人もまた蝶ほど来たれ藤袴
(ひともまたてふほどきたれふぢばかま)
[「てふ」とは古語で、チョウと発音し、蝶の、意]
 
 
イメージ 3
 
 
 
 
ヒヨドリバナとフジバカマ
 
インターネットの
によりますと
 
    ヒヨドリバナは万葉集の中で山上憶良が「萩の花 尾花、葛花 瞿麦子の花 女郎花また藤袴 朝顔の花」と読んだ秋の七草のフジバカマ(藤袴)と同属で、花の色も白から紫がかったものまであり、花だけで見るとフジバカマとそっくりである。
  フジバカマの葉は3裂し、葉の斑点等でもヒヨドリバナと区別はできるが現代ではフジバカマの自生種がほとんど見られなくなったのに対し、ヒヨドリバナは全国で自生しており、いたるところで見られ、散歩道の観音山と呼ばれる古墳程度の丘にも群生している。又、ヒヨドリバナの変種と考えられるヨツバヒヨドリも少し高地に行けば見られ、ヒヨドリバナの葉は対生するのに対し、こちらは下部の葉が3-5枚輪生し、アサギマダラ蝶の主な吸蜜植物である。
   フジバカマは古来より、蘭草(らんそう)の名で利尿、通経の漢方薬として用いられ、又、刈り取った根茎を半渇きの状態にすると香りがし、匂い袋として使われたので平安の頃から名が有り、紀貫之が
宿りせし 人の形見か フジバカマ 忘れがたき 香に匂いつつ
と読んで、一夜を共にした人の匂い袋とフジバカマを重ね合わせている。
   又、フジバカマは中国から渡来したとされており(日本自生説もあるが)、現代人が外国製を尊重するように、薬草、匂い袋としてより重用され、秋の七草の1つになったと思われる。
   現代でもフジバカマは園芸種として出回っており一般の目に触れる事も多く、ヒヨドリバナは有名な花と同じ姿をしていながらひっそりと咲いている。
   名の由来はヒヨドリが里に下りてきて鳴く頃に咲くのでヒヨドリバナと呼ばれたとする説が有力で、フジバカマは花の色が藤色で、形が袴を帯びているように見えることから来ている。
   姿、形は良く似ているキク科の同属の花でありながら、フジバカマは平安の時代からもてはやされ、ヒヨドリバナは名も知られぬ野草であるが、自生のフジバカマが絶滅の危惧に瀕し、ヒヨドリバナはしっかりと生き残っているのが面白い。
 
と説明されています。
 
 
 
イメージ 4
     
  
ご完読ありがとうございました。
なお
鵯花
(ヒヨドリバナ)
については10月9日
URL
にて投稿済みです。
クリックして、ご覧ください。
(梨雨)
 

花と蝶=藤袴(ふじばかま)と浅葱斑(あさぎまだら)-北九州市立白野江植物公園

$
0
0
 
花譜の館」へようこそ。
 
秋深し一年一度の花と蝶
(あきふかしいちねんいちどのはなとてふ)
 
 
イメージ 1
 
 
 
 
10月13日
日誌
後 述
 
 
   本日のテーマの花は、昨日に続き藤袴(ふじばかま)なのですが、フジバカマというよりも、フジバカマに吸蜜に来る蝶の浅葱斑(アサギマダラ)というべきでしょう。
 
   北九州市立植物公園の去年の花の谷の畑には片隅に僅かに藤袴が植栽されていました。その藤袴の花色も白でした。その時、白野江植物公園のポスターには藤色のフジバカマを吸蜜する浅葱斑(あさぎまだら)が写っていたのです。一応白のフジバカマに来たアサギマダラは画像に収めたのですが、やはり、アサギマダラには、藤色のフジバカマが似合うのです。 よって、私は、『あの寒椿のブログでの要望』、にも書いているとおり、それ以来、何かにつけて所長に藤色のフジバカマの植栽を要望していました。
 
   今年の10月1日、同園に行ったところ、花畑の広大な土地に、白と藤色のフジバカマが半々に植えられていたのです。もう背は人の丈以上で、頂上には蕾をつけており、わずかに開いた花を目がけて、すでに数頭のアサギマダラが吸蜜にやって来ていました。しかし、白ばかりに止まり、藤色に止まる蝶は少なく、いい画像を得ることはできませんでした。
 
   その頃は台風の来襲時期でもあり、こちらも所用があり、ヤキモキしていました。10月9日、満を持して同園の開園の9時ちょっと過ぎに入り、花の谷に急いだところ、桜餅のような匂いのする花の谷の北側の藤袴に、先客が男女半々すでに10数人ほどいて、朝から30頭ほど来てフジバカマの上を飛び回り、時に花に止まるアサギマダラを逆光の位置から狙い、シャッターを切り続けていました。私もそれに加わり、撮影しつづけました。
 
   アサギマダラを観察したところ、北の白のフジバカマにはよく止まるのですが、南の藤色のフジバカマにはあまり止まりませんでした。私は狹いながらも南側へ廻り、順光の位置へと場所移動し撮影しつづけました。 撮影と消去を繰り返しているうちに、もう蝶の頭数も減り、正午を過ぎようとしていました。
 
   午後2時から歯科への通院もあり、早々に撮影を切り上げ、帰宅にかかりました。途中偶然に会った所長は、
ポスターに、写っている藤色のフジバカマに来ているアサギマダラの写真を見て所長もやはり、実際とマッチしていないと気づき、藤色のものを大量に植える気になったと語りました。
 
  歯科からの帰り、いつもの庭園・「芦屋釜の里(あしやがまのさと)」に寄った際、「秋の夜、マンドリンの調べin 芦屋釜の里」と銘うった、秋の夜のコンサートのために、立礼席の前に花開いた、藤色のフジバカマの鉢が前に出されていました。それはすばらしく本種ではないかと思った次第です。
 
 
蜜月に形振り構わで藤袴
(みつげつになりふりかまわでふぢばかま)
 
 
イメージ 2
 
 
 
俳句上
 
いつもの 草木花・歳時記・秋 によりますと
 
季語
藤袴
(ふじばかま) (ふぢばかま)
 
フジバカマ  キク科
 
   秋の七草の1つとして
萩の花 尾花 葛花 瞿麦の花 女郎花また藤袴 朝顔の花
と『万葉集』に詠まれ、また『源氏物語』に藤袴の巻があるほどに、昔からよく知られた草花ではある。しかし、なぜか野生ではなかなかお目にかかれず、同じ仲間のヒヨドリバナを七草の代用とすることもある。かつては、人家近くの川岸や池のふちなど、湿った草地によく見られたが、今では絶滅危惧種になってしまった。
   高さ1~1.5メートルの多年草。下部の葉が深く3裂することなどでヒヨドリバナと区別できる。筒形で藤色の小花が藤袴の名の由来だといわれるが、確かではない。東北地方南部から九州までに分布するが、朝鮮半島や中国にもあり、万葉時代以前に渡来した帰化植物とみる向きもある。 < 清水健美 >
 
と記載されています。
 
 
 
イメージ 3
 
 
 
 
イメージ 4
 
 
 
 
アサギマダラ
 
インターネットの ウィキぺディアフリー百科事典 によりますと
 
アサギマダラ
チョウ Lepidoptera
(鱗翅)
上科
アゲハチョウ Papilionoidea
タテハチョウ Nymphalidae
亜科
マダラチョウ Danainae
アサギマダラ Paranantica
アサギマダラ P. sita
学名
Parantica sita (Kollar. 1844)
和名
アサギマダラ
英名
Chestnut Tiger
 
 
アサギマダラ
   アサギマダラ(浅葱斑)は、チョウ目タテハチョウ科マダラチョウ亜科に分類されるチョウの一種。翅の模様が鮮やかな大型のチョウで、長距離を移動する。
 
特徴
   成虫の前翅長は5-6cmぼ。翅の内側が白っぽく、黒い翅脈が走る。この白っぽい部分は厳密には半透明の水色で、鱗粉が少ない。和名にある「浅葱」とは青緑色の古称で、この部分の色に由来する。翅の外側は前翅は黒、後翅は褐色で、ここにも半透明水色の斑点が並ぶ。
 
   オスとメスの区別はつけにくいが、オスは腹部先端にフェロモンを分布するヘアペンシルという器官を持つ。または翅を閉じたときに、尾に当たる部分に濃い褐色斑がある場合があるが、これは性票で雌にない。これで雌雄の同定が可能である。
 
   アゲハチョウ科の様に細かく羽ばたかずにふわふわと飛翔し、また、人をあまり恐れずよく目にするため人気が高い。日本昆虫学会による国蝶選定の際に、ナミアゲハやアオスジアゲハ等と共に候補に選ばれたが結局はオオムラサキが選定された。夏から秋にかけては藤袴、ヒヨドリバナ、アザミなどのキク科植物の花によく集まり、吸蜜する姿が見られる。
 
   日本の南西諸島から東南アジアにかけて分布するリュウキュウアサギマダラは、「アサギマダラ」の名が付くが、リュウキュウアサギマダラ属に属する別属のチョウである。
 
 
溢れたる蝶藤色の藤袴
(あふれたるてふぢいろふぢばかま)
 
 
 
イメージ 5
 
 
 
 
イメージ 6
 
 
 
生活史
   幼虫はガガイモ科のギジョラン、カモメヅル、イケマ、サクラランなどを食草とし、卵は食草の葉裏に産みつけられる。幼虫は黒の地に黄色の斑点が4列に並び、その周囲に白い斑点がくさんある。また、前胸部と尾部に2本の黒い2本の黒い角をもつ。関東以西の沿岸付近などでは、冬が近づくと常緑性であるギジョランに散乱され、2~3齢程度の幼虫で越冬する。蛹は垂蛹型で、尾部だけで逆さ吊りになる。蛹は青緑色で、金属光沢のある黒い斑点がある。
 
   幼虫の食草になるガガイモ科植物はどれも毒性の強いアルカロイドを含む。アサギマダラはこれらのアルカロイドをとりこむことで毒化し、敵から身を守っている。アサギマダラは幼虫・蛹・成虫とどれも鮮やかな体色をしているが、これは毒を持っていることを敵に知らせる警戒色と考えられている。また、成虫のオスがよく集まるヒヨドりバナやフジバカマ、スナビキソウなどには、ピロリジジンアルカロイド(PA)が含まれ、オスは性フェロモン分泌のためにピロリジジンアルカロイドの摂取が必要と考えられている。
 
   インド北部から東南アジア、インドネシアにかけて分布するアゲハチョウ科のカバシタアゲハ、Chilasa agestor は、翅の模様がアサギマダラによく似ている。これは毒を持つアサギマダラに擬態(ベイツ゚擬態)することで、敵に食べられないように身を守っていると考えられる。
 
分布
   日本全土から朝鮮半島、中国、台湾、ヒマラヤ山脈まで広く分布する。分布域の中でいくつかの亜種に分かれていて、このうち日本に分布するのは亜種 P.s.niphonica とされる。
 
   標高の高い山地に多く生息する。九州以北で成虫が見られるのは5月から10月くらいまでだが、南西諸島では逆に秋から冬にかけて見られる。
 
 
 
イメージ 7
 
 
 
藤袴真白は蝶の好みなる
(ふぢばかまましろはてふのこのみなる)
 
 
イメージ 10
 
 
移動
   アサギマダラの成虫は長年のマーキング調査で、秋に日本本土から南西諸島・台湾への渡り固体が多く発見され、または少数だが初夏から夏にその逆のコースで北上している固体が発見されている。日本本土の太平洋沿岸の暖地や中四国・九州では幼虫越冬するので、春から初夏に本州で観察される固体の多くは本土で羽化した固体と推測される。
 
   移動の研究は、捕獲した成虫の翅の半透明部分に捕獲場所・年月日・連絡先などをマジックインキで記入(マーキング)、放蝶するという方法で固体識別を行う。このマーキングされた固体が再び捕獲された場所・日時によって、何日で何km移動したか、あるいは同所で捕獲した場合何日そこに居たかが分かる。調査のための『アサギマダラネット』のインターネットによる電子ネットワークがあり、その日のうちに移動情報が確認てきることもある。調査のための捕獲手段として、白いタオルの一方をつかんでぐるぐる回すとアサギマダラが寄ってくることが知られる。利き手で網を持ち逆の手でタオルを回すと捕獲しやすい。
 
   研究者達によって、夏に日本本土で発生したアサギマダラのうち、多くの固体が秋になると南西諸島や台湾まで南下することか判明したものの、集団越冬の場所や大量に死んでいる場所も見つかっていない。南西諸島で繁殖、もしくは本土温暖地で幼虫越冬した固体は春の羽化後にその多くが、次の本土冷涼地での繁殖のために北上の傾向にあることが明らかになった。
 
   この秋の南下の中には直線距離で1,500km以上移動した固体や、1日あたり200km以上の速さで移動した固体もある。具体的な事例として2009年には、岐阜県下呂市で放蝶した人と兵庫県宝塚市でその固体を捕まえた人が、2年続けて双方とも同じ人物だった。なお、その固体は9月下旬に放蝶され10月12日に捕まえられた。
 
   2011年8月19日に「道南虫の会」が北海道函館市近郊の山から放蝶した「アサギマダラ」が、2011年10月24日に山口県下関市の市立公園・リフレッシュパーク豊浦のバタフライガーデン「蝶の宿」に飛来し捕獲された。「アサギマダラ」は再び放された。
 
   2011年10月10日に和歌山県から放たれたマーキングしたアサギマダラが、83日後の12月31日に約2,500km離れた香港で捕獲された。途中高知県でも捕獲されていて、世界第2位の長距離の移動が確認された。
 
   児童図鑑でのアサギマダラの渡り行為の紹介以来、春から初夏に日本本土で観察する固体がすべて南西諸島以南から渡ってくるとされたが、これは間違いである。
 
保全状況評価
   千葉県のレッドリストで準絶滅危惧と評価されている。
 
近縁種
・タイワンアサギマダラ Parantica melaneus
・ヒメアサギマダラ Parantica aglea maghaba 
 
と説明されています。
 
 
朝に来て亭午に去りぬ秋の蝶
(あさにきてていごにさりぬあきのてふ)
[注・「ていご」とは古語で、正午、の意]
 
 
イメージ 8
 
 
 
10
 
イメージ 9
 
ご完読ありがとうこざいました。
(梨雨)
 

四季の風景・秋-十月桜(じゅうがつざくら)2014-今日の一景(133)-北九州市立白野江植物公園 & 福智山ろく花公園

$
0
0
 
今日の一景
(133)
 
花譜の館・別館」へようこそ。
 
四季の風景
 
十月桜
(じゅうがつざくら)
 
 
人の無き広場十月桜かな
(ひとのなきひろばじゅうがつざくらかな)
 
 
イメージ 1
 
 
 
ジュウガツザクラ
 
インネットの みんなの花図鑑 によりますと
 
ジュウガツザクラ
[十月桜]
 
学名
Prunus  × subhirtella  Autumnalis
分類
バラ科  サクラ属
開花時期
10月から4月
花の色
白、ピンク、赤
名前の読み
じゅうがつざくら
分布
園芸品種
生育地
公園樹、庭木
植物のタイプ
樹木
大きさ・高さ
3~7メートル
花言葉
神秘な心、寛容
 
 
花の特徴
   秋から冬にかけて花が咲くのて、はっと人目を引く。開花時期は10月から4月にかけてで、断続的に小さい花を咲かせる。春の花のほうが少し大きい。花の色は白ないし淡い紅色である。花径は25~35ミリくらいあり、花弁数は10~20枚である。萼筒は太い壺型で、雄しべが長く突き出る。
 
葉の特徴
  葉は楕円形で、互い違いに生える (互生) 。
 
実の特徴
   花の後にできる実は核果 (水分を多く含み中に種が1つある) である。ただし、結実するのは稀でる。
 
その他
   江戸彼岸 (エドヒガン) と豆桜(まめざくら)の交雑種といわれる小彼岸桜(こひがんざくら)の園芸品種である。江戸時代の後期から広く栽培されている。
 
と説明されています。
 
 
 
植木市十月桜並びけり
(うえきいちじゅうがつざくらならひけり)
 
 
イメージ 2
 
 
 ご完読ありがとうございました。
(梨雨)
 
 

四季の風景・秋-コスモス2014=秋桜(あきざくら)-今日の一:景(134)-遠賀川 & 福智山ろく花公園

$
0
0
今日の一景
(134)
 
花譜の館・別館」へようこそ。
 
四季の風景
 
 秋桜 
こと
コスモス
 
付けられし花の名コスモス大いなる
(つけられしはのなコスモスおほいなる)
 
 
イメージ 1
 
 
 
 
イメージ 2
 
 
 
イメージ 3
 
 
 
コスモス
 
インターネットの みんなの花図鑑 によりますと
 
コスモス
[ 秋桜 ]
学名
Cosmos bipinnatus
分類
キク科   コスモス属
開花時期
9~10月
花の色
白、黄、橙、ピンク、赤
花の読み
こすもす
分布
原産地はメキシコ。園芸品種。日本へは明治時代の初期に渡来。
花言葉
乙女の純真
誕生花
9月27日
 
花の特徴
  花径は6センチから10センチくらいである。舌状花は8枚くらいあり、先が3つに裂ける。花の色は淡い紅色である。園芸品種は白、赤、黄色、オレンジなどのものや八重咲きのものもある。筒状花の色は黄色い。
 
葉の特徴
  葉は羽状に細かく切れ込み、向かい合って生える ( 対生 ) 。 葉の裂片は線形となる。
 
実の特徴
  花の後にできる実はそう果 ( 熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子が見えるもの ) である。
 
この花について
   和名は秋桜 (アキザクラ) という。メキシコには20種以上の野生種があるといわれている。
  
   コスモスの名はコスモス属の総称としても用いられるが、一般的には大春車菊 (オオハルシャギク) を指す。俳句の季語は秋である。属名の Cosmos はギリシャ語の 「 Cosmos (飾り) 」 からきている。種小名の bipinnatus は 「i2回羽状の 」 意味である。 
 
と説明されています。
 
 
コスモスに見向きもせず旅集団
(コスモスにみむきもせずたびしゅうだん)
 
 
イメージ 4
 
 
 
 
イメージ 5
 
 
 
イメージ 6
 
 
 
 
イメージ 7
 
 
 
 
俳句上
 
蔵書の 草木花・歳時記・秋 によりますと
 
季語
コスモス
秋桜
(あきざくら)
 
コスモス  キク科
 
   日本に最初にもたらされたのは幕末で、オランダ人が薩摩に伝えたとされる。その後明治12年に東京美術学校の教師のラグーザがイタリアから種子を持参するなど、しばしば導入され、日露戦争以後に各地に広まった。メキシコ原産の一年草で、茎は1メートル以上にも伸び、細く切れた葉を対生する。台風にあってよく吹き倒されるが、けなげに立ち上がり、10月ごろに頭花(とうか)をつける。花色はピンク、赤、白で、最近は淡い黄色の品種も栽培される。晩秋に咲くのは、短日になると花を開く性質によるものだが、日の長さに関係なく6月ごろから開花する早咲きの系統もある。
 
   しかし、コスモスの季節はやはり秋で、青い空をバックに風に揺れて咲くこの花の風情は、日本人の心をとらえるのか、コスモス好きの人は多い。秋になると、各地に「コスモス街道」が出現するのはこのためで、観光客を
期待して地方の街道の両脇にコスモスが植えられ、何キロにもわたって花盛りとなる。
 
   春に種子まきをして育てるが、夏までにまけば、秋には賑やかに開花する。一度植えると種子がこぼれ、毎年のように咲いてくれる。
 
   濃い黄色の花を咲かせるバナコスモスは別種。丈が低く夏咲きで、葉の切れ込みがあらいので区別できる。
< 清水健美 >
 
と説明されています。
 
 
 
イメージ 8
 
 
コスモスの河に入りては浪に咲き
(コスモスのかはにいりてはなみにさき)
 
 
イメージ 9
 
 
コスモスの今にも宙へなづさはむ
(コスモスの今にもそらへなづさはむ)
[注・「なづさふ」とは古語で浮き漂う、の意]
 
10
 
イメージ 10
 
 
11
 
イメージ 11
 
ご完読ありがとうございました。
(梨雨)
 

四季の風景・秋-アザレア=西洋ツツジ[azalea]-今日の一景(135)-福智山ろく花公園

$
0
0
今日の一景
(135)
 
花譜の館・別館」へようこそ。
 
四季の風景
 
西洋ツツジ
こと
アザレア
 
 
アザレアに雲破れたり真っ二つ
(アザレアにくもやぶれたりまっぷたつ)
 
 
イメージ 1
 
 
アザレア
 
インターネットの みんなの花図鑑 によりますと
 
アザレア
(西洋ツツジ)
[azalea]
 
学名
Rhododendron  × simsii
分類
ツツジ科  ツツジ属
開花時期
11~5月
花の色
白、ピンク、赤、紫
名前の読み
あざれあ
(西洋つつじ)
分布
日本、中国、台湾ヨーロッパで改良された園芸品種
生育地
庭植え、鉢植え
植物のタイプ
1年草
大きさ・高さ
30~150センチ
 
花の特徴
   品種により、一重咲き、二重咲き、八重咲きなどがある。雄しべが花びらに変わっているものや、花びらの縁に縮みのあるものなどがある。花の色には赤、桃色、紅紫色、白などがあり、覆輪や絞りなど複色のものがある。
 
葉の特徴
   葉は楕円形で、互い違いに生える (互生)  。
 
実の特徴
   さく果 (熟すと果皮が裂開する果実) 。
 
その他
   東アジア原産のツツジがヨーロッパに渡って品種改良されたものである。日本へは明治時代初期に渡来した。
別名をセイヨウツツジともいう。
 
と説明されています。
 
 
 
 
イメージ 3
 
 
俳句上
 
蔵書の
季語秀句用字用例事典
柏書房
によりますと
 
アザレア
(仲春)
植物
オランダツツジ
 
秀句例
アザレアの白く咲く日は雨となる
日笠喜代
 
と登載さています。
 
 
アザレアに陰も尚かし明々し
(アザレアにかげもなほかしあかあかし)
[注・それぞれ古語で、「なほかし」とは、一段と、いよいよ、さらに。「あかあかし」とは明るい、の意]
 
 
イメージ 2
 
ご完読ありがとうございました。
(梨雨)
 

四季の風景・秋-ウィンターコスモス[winter cosmos]=菊咲栴檀草(きくざきせんだんぐさ)-今日の一景(136)-福智山ろく花公園

$
0
0
今日の一景
(136)
 
花譜の館・別館」へようこそ。
 
四季の風景
 
菊咲栴檀草
(きくざきせんだんぐさ)
こと
ウインターコスモス
 
 
少しき瑞玉杯やウインターコスモス
(すこしきみづたまうきやウインターコスモス)
[注・それぞれ古語で「すこしき」とは小さい、「みづたまうき」とは杯、の意]
 
 
イメージ 1
 
 
ウインターコスモス
 
インターネットの みんなの花図鑑 によりますと
 
ウインターコスモス
[winter cosmos]
 
学名
Bidens laevis
分類
キク科  センダングサ属
開花時期
9~12月
花の色
白、黄
名前の読み
ういんたーこすもす
分布
北アメリカ南部からグアテマラ
生育地
平地 庭植え
植物のタイプ
多年草
大きさ・高さ
20~120センチ
花言葉
調和
 
花の特徴
   茎先に集散花序 (最初の花が枝先につき、その下に次々と側枝を出して花がつく) を出し、黄色い花(頭花)をつける。筒状花は黄色い。舌状花の色は、白やクリーム色のほか、黄色地に白の覆輪が入るものなどがある。
 
葉の特徴
   葉は羽状に細かく裂け、互い違いに生える (互生) 。
 
実の特徴
   花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
 
その他
   流通名にコスモスの名はつくが、コスモスではなく栴檀草(せんだんぐさ)の仲間である。また、英名ではなく和製英語である。和名はキクザキセンダングサという。日本へは園芸用に導入された。なお、センダングサ属の数種類がウィンターコスモスの名で流通している。立性のものと矮性のものがある。属名のビデンズ(Bidens)は   「bi (2) + dens(歯)」で「2本の歯」を意味する。実にある2本の刺を歯に見立てたものである。種小名のlaebisは「無毛で、なめらかな艶を持つ」という意味である。
 
と説明されています。
 
 
 
イメージ 2
 
 
 
思ひ捨てしウインターコスモスの在処問ふ
(おもひすてしウインターコスモスのありかとふ)
[注・「おもひすつ」とは古語で、見過ごす、の意]
 
 
イメージ 3
 
 
 
 
福智山ろく花公園の公式ホームページ
今こんな花が咲いています
更新年月日
(平成26年10月14日)
によりますと
 
ウインターコスモス
 
   キク科ビデンズ属の多年草、ただし実質1年草として扱われます。コスモスの名がついていますが、属名が示すとおり、コスモスとは別の仲間の花です。属名のヒデンスはラテン語で「2本の歯」を意味し、この花の実に2本の歯のようなトゲがあることに由来します。
   コスモスの花期と入れ替わるように、10月から12月にかけて、コスモスに似た黄色や白のかわいい花を咲かせることから、ウインターコスモスと呼ばれます。
   別名、キクザキセンダングサ(菊咲き栴檀草)またはビデンス。
 
と説明されています。
 
 
 
イメージ 4
 
ご完読ありがとうございました。
(梨雨)
 

四季の風景・秋 - 十三夜(後の月) - 今日の一景(129)

$
0
0
今日の一景
(129)
 
花譜の館・別館」へようこそ。
 
四季の風景
 
十三夜
(じゅうさんや)
こと
 後の月
(のちのつき)
(10月6日の夜の月)
 
天性に争ふことなし後の月
(てんせいにあらがふことなしのちのつき)
[注・それぞれ古語で「てんせい」とは天から授かった性質、生まれつき、
「あらがふ」とは反対する、反抗する、の意]
 
 
イメージ 1
 
 
後の月
 
 
蔵書の ホトトギス・新歳時記・稲畑汀子編 によりますと
 
季語
後の月
(のちのつき)
 秋
陰暦9月13日の夜の月をいう。
8月15日夜の月に対して後の月というのである。
後の月を賞するのはわが国のことだけのことで、とくに十三夜を祀る理由は諸説あって定かではない。
すでに肌寒を覚えるころで、月光もいよいよ澄みわたる感じがある。
栗や大豆が熟れる時季にあたるのでこれを供え、栗名月めいげつ)、豆名月ともいう。
十三夜
(じゅうさんや)
 
 
と説明されています。
 
 
 
後の月明日の予定のぎっしりと
(のちのつきあすのよていのぎっしりと)
 
 
イメージ 2
 
 
 
ご完読ありがとうございました。
(梨雨)
 

四季の風景・秋-ダイヤモンドリリー=ネリネ-今日の一景(130)-北九州市立白野江植物公園

$
0
0
今日の一景
(130)
 
花譜の館・別館」へようこそ。
 
四季の風景
 
ダイヤモンドリリー
こと
ネリネ
 
 
モナリザの笑みの望みやダイヤモンドリリー
(モナリザのゑみののぞみやダイヤモンドリリー)
[注・それぞれ古語て、「ゑみ」とは微笑み、「のぞみ」とはながめ、眺望、の意]
 
 
イメージ 1
 
 
 
 
ネリネ
 
インターネットの みんなの花図鑑 によりますと
 
ネリネ
(タイやモンドリリー)
 
学名
Nerine spp.
分類
ヒガンバナ科  ネリネ属
開花時期
10~12月
花の色
白、橙、ピンク、赤
名前の読み
ねりね
(だいやもんどりりー)
分布
原産地
南アフリカ主にイギリスで品種改良。
日本へは大正時代の末期に渡来。
生育地
庭植え、切り花
植物のタイプ
多年草
大きさ・高さ
30~50センチ
 
花の特徴
   1本の茎10輪くらいの花がつく。花びら(花被片)には艶があり、花径は5、6センチくらいである。花の色は白
ピンク、赤、朱色などがある。花もちがよく、切り花などによく使われる。
 
葉の特徴
   葉は線形で、翌年の初夏まで残る。
 
この花について
   英名をダイヤモンドリリー(diamond ily) という。属名のNerineはギリシャ神話の海の女神「Neires」からきている。
 
その他
   彼岸花(ヒガンバナ)に似ているが花径が中空ではなく、花もやや小さい。また花が咲くときに葉も出ている。
 
 
と説明されています。
 
 
 
 
ダイヤモンドリリ-ヴィーナスの生まるるがごと
(ダイヤモンドリリーヴィーナスのうまるがごと)
 
 
イメージ 2
 
 
 
ご完読ありがとうございました。
(梨雨)
 
 

四季の風景・秋-皆既月食(かいきげっしょく)-今日の一景(131)

$
0
0
今日の一景
(131)
 
花譜の館・別館」へよこそ。
 
四季の風景
 
皆既月食
(10月8日)
 
 
月食に月光ソナタ熱く弾く
(げっしょくにげっこうソナタあつくひく)
 
 
東には小丘があり、月が昇った時は、すでに月食が進行していました。
 
 
イメージ 7
 
 
 
 
 
皆既月食
 
インターネットの コトバンク によりますと
 
世界大百科事典内の皆既月食の言及
 
【皆既食】より
   太陽の本体(光球)が月に完全に覆われる皆既日食と、月全体が地球の本影内に入って暗くなる皆既月食とを総称する皆既日食では、月の本影が地上に達していて、この本影の中に入った観測者からのみコロナを見ることができるが、皆既月食では、月を見ることのできるどの地点からも同じ状況の月食の現象が観測される。
 
【月食】より
   月が地球の影に入って暗くなる現象。地球の影はつねに太陽と正反対の方向にあるので月食は望のときに起こるが、月の軌道が太陽のそれに対して5°の傾きをもっているために望のときに必ず起こるとは限らない。皆既食となるのは、太陽が両道の交点を通過する前後各5日間のうちに望とつたときだけ、また、部分食が起こるのは、同じく各12日間に望となったときに限られる。太陽の交点通過の平均間隔は173日であるから、部分食も含めれば多い年には三回起こり、反対にまったく起こらない年もありうる。
 
と説明されています。
 
 
 
 
 
 
イメージ 1
 
 
 
 
 
 
 
解説によりますと 
地球の大気によって太陽の光のうち波長の長い赤系の光が屈折・散乱されて本影の中に入るため、
皆既月食でも通常、月は真っ暗にはならないが暗い赤色(赤銅色)に見える。しかし火山爆発等で大気中に
多量の微粒子が浮遊してる場合には、月が非情に暗くなり灰色がほとんど見えなくなる。
月食時の明るさは「ダンジョンの尺度」などで表わされる。
とあります。 
 
実際この時は月蝕の真っ最中で闇でした。
画像解像でコントラストを入れると、解説のとおり、赤銅色の満月が浮かびあがりました。
 
イメージ 2
 
 
イメージ 3
 
元の十五夜の月にもどりはじめました。
 
イメージ 4
 
 
 
イメージ 5
 
 
 
山の端にひとり芝居の月を見る
(やまのはにひとりしばいのつきをみる)
晩秋の十五夜の月にもどりました。
 
イメージ 6
 
ご完読ありがとうございました。
(梨雨)
 

四季の風景・秋-藤袴(じばかま)2014-今日の一景(132)

$
0
0
今日の一景
(132)
 
花譜の館・別館」へようこそ。
 
四季の風景
 
藤袴
(ふじばかま)
 
薫るして在処も近し藤袴
(かをるしてありかもちかしふぢばかま)
 
 
イメージ 1
 
 
 
 
フジバカマ
 
 
インタ-ネットの ウィキペディアフリー百科事典 によりますと
 
フジバカマ
 
キク Asterales
キク Asteracae
亜科
キク Asteroidease
ヒヨドリバナ Eupatorium
フジバカマ E.japonicum
学名
Eupatorium japonicum yhunb.(1784)
シノニム
E.fortunei Turcz (1851)
和名
フジバカマ
英名
Thoroughwort
 
フジバカマ
   フジバカマ(藤袴)とはキク科ヒヨドリバナ属の多年草植物。秋の七草の1つ。
 
特徴
   本州・四国・九州、朝鮮、中国に分布している。原産は中国ともいわれるが、万葉の昔から日本人に親しまれてきた。8-10月、散房状に淡い紫紅色の小さな花をつける。
 
   また、生草のままでは無香のフジバカマであるが、乾燥するとその茎や葉に含有している、クマリン配糖体が加水分解されて、オルト・クマリン酸が生じるため、桜餅の葉のような芳香を保つ。
 
・中国名 : 蘭草、香草
・英名 : Joe-Pye Weed ; Thoroughwort ; Boneset
 
Agueweed(ヒヨドリバナ属の花)
   かつては日本各地の河原などに群生していたが、今は数を減らし、環境省のレッドリストで準絶滅危惧(NT)種に指定されている。また「フジバカマ」と称する植物が、鑑賞用として園芸店で入手でき庭に好んで植えられる。しかし、ほとんどの場合は本種でなく、同属多種または本種との雑種である。
 
と説明されています。 
 
 
 
イメージ 2
 
 
 
 
人もまた蝶ほど来たれ藤袴
(ひともまたてふほどきたれふぢばかま)
[「てふ」とは古語で、チョウと発音し、蝶の、意]
 
 
イメージ 3
 
 
 
 
ヒヨドリバナとフジバカマ
 
インターネットの
によりますと
 
    ヒヨドリバナは万葉集の中で山上憶良が「萩の花 尾花、葛花 瞿麦子の花 女郎花また藤袴 朝顔の花」と読んだ秋の七草のフジバカマ(藤袴)と同属で、花の色も白から紫がかったものまであり、花だけで見るとフジバカマとそっくりである。
  フジバカマの葉は3裂し、葉の斑点等でもヒヨドリバナと区別はできるが現代ではフジバカマの自生種がほとんど見られなくなったのに対し、ヒヨドリバナは全国で自生しており、いたるところで見られ、散歩道の観音山と呼ばれる古墳程度の丘にも群生している。又、ヒヨドリバナの変種と考えられるヨツバヒヨドリも少し高地に行けば見られ、ヒヨドリバナの葉は対生するのに対し、こちらは下部の葉が3-5枚輪生し、アサギマダラ蝶の主な吸蜜植物である。
   フジバカマは古来より、蘭草(らんそう)の名で利尿、通経の漢方薬として用いられ、又、刈り取った根茎を半渇きの状態にすると香りがし、匂い袋として使われたので平安の頃から名が有り、紀貫之が
宿りせし 人の形見か フジバカマ 忘れがたき 香に匂いつつ
と読んで、一夜を共にした人の匂い袋とフジバカマを重ね合わせている。
   又、フジバカマは中国から渡来したとされており(日本自生説もあるが)、現代人が外国製を尊重するように、薬草、匂い袋としてより重用され、秋の七草の1つになったと思われる。
   現代でもフジバカマは園芸種として出回っており一般の目に触れる事も多く、ヒヨドリバナは有名な花と同じ姿をしていながらひっそりと咲いている。
   名の由来はヒヨドリが里に下りてきて鳴く頃に咲くのでヒヨドリバナと呼ばれたとする説が有力で、フジバカマは花の色が藤色で、形が袴を帯びているように見えることから来ている。
   姿、形は良く似ているキク科の同属の花でありながら、フジバカマは平安の時代からもてはやされ、ヒヨドリバナは名も知られぬ野草であるが、自生のフジバカマが絶滅の危惧に瀕し、ヒヨドリバナはしっかりと生き残っているのが面白い。
 
と説明されています。
 
 
 
イメージ 4
     
  
ご完読ありがとうございました。
なお
鵯花
(ヒヨドリバナ)
については10月9日
URL
にて投稿済みです。
クリックして、ご覧ください。
(梨雨)
 

花と蝶=藤袴(ふじばかま)と浅葱斑(あさぎまだら)-北九州市立白野江植物公園

$
0
0
 
花譜の館」へようこそ。
 
秋深し一年一度の花と蝶
(あきふかしいちねんいちどのはなとてふ)
 
 
イメージ 1
 
 
 
 
10月13日
日誌
   本日、朝から雨、台風北上の影響か。
   よって、年1度の大作の、「花と蝶」すなわち「藤袴(ふじばかま)と浅葱斑(あさぎまだら)」のブログを造り続けました。夕刻になってやっと終わりました。外はまだ雨で、急遽、コンビニのローソンへと傘をさして買い出しに向いました。歳時記を開くと、秋の雨の項に、秋雨(あきさめ)、秋霖(しゅうりん)、秋黴雨(あきついり)が登載されていました。
 
    本日のテーマの花は、昨日に続き藤袴(ふじばかま)なのですが、フジバカマというよりも、フジバカマに吸蜜に来る蝶の浅葱斑(アサギマダラ)というべきでしょう。
 
   北九州市立植物公園の去年の花の谷の畑には片隅に僅かに藤袴が植栽されていました。その藤袴の花色も白でした。その時、白野江植物公園のポスターには藤色のフジバカマを吸蜜する浅葱斑(あさぎまだら)が写っていたのです。一応白のフジバカマに来たアサギマダラは画像に収めたのですが、やはり、アサギマダラには、藤色のフジバカマが似合うのです。 よって、私は、『あの寒椿のブログでの要望』、にも書いているとおり、それ以来、何かにつけて所長に藤色のフジバカマの植栽を要望していました。
 
   今年の10月1日、同園に行ったところ、花畑の広大な土地に、白と藤色のフジバカマが半々に植えられていたのです。もう背は人の丈以上で、頂上には蕾をつけており、わずかに開いた花を目がけて、すでに数頭のアサギマダラが吸蜜にやって来ていました。しかし、白ばかりに止まり、藤色に止まる蝶は少なく、いい画像を得ることはできませんでした。
 
   その頃は台風の来襲時期でもあり、こちらも所用があり、ヤキモキしていました。10月9日、満を持して同園の開園の9時ちょっと過ぎに入り、花の谷に急いだところ、桜餅のような匂いのする花の谷の北側の藤袴に、先客が男女半々すでに10数人ほどいて、朝から30頭ほど来てフジバカマの上を飛び回り、時に花に止まるアサギマダラを逆光の位置から狙い、シャッターを切り続けていました。私もそれに加わり、撮影しつづけました。
 
   アサギマダラを観察したところ、北の白のフジバカマにはよく止まるのですが、南の藤色のフジバカマにはあまり止まりませんでした。私は狹いながらも南側へ廻り、順光の位置へと場所移動し撮影しつづけました。 撮影と消去を繰り返しているうちに、もう蝶の頭数も減り、正午を過ぎようとしていました。
 
   午後2時から歯科への通院もあり、早々に撮影を切り上げ、帰宅にかかりました。途中偶然に会った所長は、
ポスターに、写っている藤色のフジバカマに来ているアサギマダラの写真を見て所長もやはり、実際とマッチしていないと気づき、藤色のものを大量に植える気になったと語りました。
 
  歯科からの帰り、いつもの庭園・「芦屋釜の里(あしやがまのさと)」に寄った際、「秋の夜、マンドリンの調べin 芦屋釜の里」と銘うった、秋の夜のコンサートのために、立礼席の前に花開いた、藤色のフジバカマの鉢が前に出されていました。それはすばらしく本種ではないかと思った次第です。
 
 
蜜月に形振り構わで藤袴
(みつげつになりふりかまわでふぢばかま)
 
 
イメージ 2
 
 
 
俳句上
 
いつもの 草木花・歳時記・秋 によりますと
 
季語
藤袴
(ふじばかま) (ふぢばかま)
 
フジバカマ  キク科
 
   秋の七草の1つとして
萩の花 尾花 葛花 瞿麦の花 女郎花また藤袴 朝顔の花
と『万葉集』に詠まれ、また『源氏物語』に藤袴の巻があるほどに、昔からよく知られた草花ではある。しかし、なぜか野生ではなかなかお目にかかれず、同じ仲間のヒヨドリバナを七草の代用とすることもある。かつては、人家近くの川岸や池のふちなど、湿った草地によく見られたが、今では絶滅危惧種になってしまった。
   高さ1~1.5メートルの多年草。下部の葉が深く3裂することなどでヒヨドリバナと区別できる。筒形で藤色の小花が藤袴の名の由来だといわれるが、確かではない。東北地方南部から九州までに分布するが、朝鮮半島や中国にもあり、万葉時代以前に渡来した帰化植物とみる向きもある。 < 清水健美 >
 
と記載されています。
 
 
 
イメージ 3
 
 
 
 
イメージ 4
 
 
 
 
アサギマダラ
 
インターネットの ウィキぺディアフリー百科事典 によりますと
 
アサギマダラ
チョウ Lepidoptera
(鱗翅)
上科
アゲハチョウ Papilionoidea
タテハチョウ Nymphalidae
亜科
マダラチョウ Danainae
アサギマダラ Paranantica
アサギマダラ P. sita
学名
Parantica sita (Kollar. 1844)
和名
アサギマダラ
英名
Chestnut Tiger
 
 
アサギマダラ
   アサギマダラ(浅葱斑)は、チョウ目タテハチョウ科マダラチョウ亜科に分類されるチョウの一種。翅の模様が鮮やかな大型のチョウで、長距離を移動する。
 
特徴
   成虫の前翅長は5-6cmぼ。翅の内側が白っぽく、黒い翅脈が走る。この白っぽい部分は厳密には半透明の水色で、鱗粉が少ない。和名にある「浅葱」とは青緑色の古称で、この部分の色に由来する。翅の外側は前翅は黒、後翅は褐色で、ここにも半透明水色の斑点が並ぶ。
 
   オスとメスの区別はつけにくいが、オスは腹部先端にフェロモンを分布するヘアペンシルという器官を持つ。または翅を閉じたときに、尾に当たる部分に濃い褐色斑がある場合があるが、これは性票で雌にない。これで雌雄の同定が可能である。
 
   アゲハチョウ科の様に細かく羽ばたかずにふわふわと飛翔し、また、人をあまり恐れずよく目にするため人気が高い。日本昆虫学会による国蝶選定の際に、ナミアゲハやアオスジアゲハ等と共に候補に選ばれたが結局はオオムラサキが選定された。夏から秋にかけては藤袴、ヒヨドリバナ、アザミなどのキク科植物の花によく集まり、吸蜜する姿が見られる。
 
   日本の南西諸島から東南アジアにかけて分布するリュウキュウアサギマダラは、「アサギマダラ」の名が付くが、リュウキュウアサギマダラ属に属する別属のチョウである。
 
 
溢れたる蝶藤色の藤袴
(あふれたるてふぢいろふぢばかま)
 
 
 
イメージ 5
 
 
 
 
イメージ 6
 
 
 
生活史
   幼虫はガガイモ科のギジョラン、カモメヅル、イケマ、サクラランなどを食草とし、卵は食草の葉裏に産みつけられる。幼虫は黒の地に黄色の斑点が4列に並び、その周囲に白い斑点がくさんある。また、前胸部と尾部に2本の黒い2本の黒い角をもつ。関東以西の沿岸付近などでは、冬が近づくと常緑性であるギジョランに産卵され、2~3齢程度の幼虫で越冬する。蛹は垂蛹型で、尾部だけで逆さ吊りになる。蛹は青緑色で、金属光沢のある黒い斑点がある。
 
   幼虫の食草になるガガイモ科植物はどれも毒性の強いアルカロイドを含む。アサギマダラはこれらのアルカロイドをとりこむことで毒化し、敵から身を守っている。アサギマダラは幼虫・蛹・成虫とどれも鮮やかな体色をしているが、これは毒を持っていることを敵に知らせる警戒色と考えられている。また、成虫のオスがよく集まるヒヨドりバナやフジバカマ、スナビキソウなどには、ピロリジジンアルカロイド(PA)が含まれ、オスは性フェロモン分泌のためにピロリジジンアルカロイドの摂取が必要と考えられている。
 
   インド北部から東南アジア、インドネシアにかけて分布するアゲハチョウ科のカバシタアゲハ、Chilasa agestor は、翅の模様がアサギマダラによく似ている。これは毒を持つアサギマダラに擬態(ベイツ゚擬態)することで、敵に食べられないように身を守っていると考えられる。
 
分布
   日本全土から朝鮮半島、中国、台湾、ヒマラヤ山脈まで広く分布する。分布域の中でいくつかの亜種に分かれていて、このうち日本に分布するのは亜種 P.s.niphonica とされる。
 
   標高の高い山地に多く生息する。九州以北で成虫が見られるのは5月から10月くらいまでだが、南西諸島では逆に秋から冬にかけて見られる。
 
 
 
イメージ 7
 
 
 
藤袴真白は蝶の好みなる
(ふぢばかまましろはてふのこのみなる)
 
 
イメージ 10
 
 
移動
   アサギマダラの成虫は長年のマーキング調査で、秋に日本本土から南西諸島・台湾への渡り固体が多く発見され、または少数だが初夏から夏にその逆のコースで北上している固体が発見されている。日本本土の太平洋沿岸の暖地や中四国・九州では幼虫越冬するので、春から初夏に本州で観察される固体の多くは本土で羽化した固体と推測される。
 
   移動の研究は、捕獲した成虫の翅の半透明部分に捕獲場所・年月日・連絡先などをマジックインキで記入(マーキング)、放蝶するという方法で固体識別を行う。このマーキングされた固体が再び捕獲された場所・日時によって、何日で何km移動したか、あるいは同所で捕獲した場合何日そこに居たかが分かる。調査のための『アサギマダラネット』のインターネットによる電子ネットワークがあり、その日のうちに移動情報が確認てきることもある。調査のための捕獲手段として、白いタオルの一方をつかんでぐるぐる回すとアサギマダラが寄ってくることが知られる。利き手で網を持ち逆の手でタオルを回すと捕獲しやすい。
 
   研究者達によって、夏に日本本土で発生したアサギマダラのうち、多くの固体が秋になると南西諸島や台湾まで南下することか判明したものの、集団越冬の場所や大量に死んでいる場所も見つかっていない。南西諸島で繁殖、もしくは本土温暖地で幼虫越冬した固体は春の羽化後にその多くが、次の本土冷涼地での繁殖のために北上の傾向にあることが明らかになった。
 
   この秋の南下の中には直線距離で1,500km以上移動した固体や、1日あたり200km以上の速さで移動した固体もある。具体的な事例として2009年には、岐阜県下呂市で放蝶した人と兵庫県宝塚市でその固体を捕まえた人が、2年続けて双方とも同じ人物だった。なお、その固体は9月下旬に放蝶され10月12日に捕まえられた。
 
   2011年8月19日に「道南虫の会」が北海道函館市近郊の山から放蝶した「アサギマダラ」が、2011年10月24日に山口県下関市の市立公園・リフレッシュパーク豊浦のバタフライガーデン「蝶の宿」に飛来し捕獲された。「アサギマダラ」は再び放された。
 
   2011年10月10日に和歌山県から放たれたマーキングしたアサギマダラが、83日後の12月31日に約2,500km離れた香港で捕獲された。途中高知県でも捕獲されていて、世界第2位の長距離の移動が確認された。
 
   児童図鑑でのアサギマダラの渡り行為の紹介以来、春から初夏に日本本土で観察する固体がすべて南西諸島以南から渡ってくるとされたが、これは間違いである。
 
保全状況評価
   千葉県のレッドリストで準絶滅危惧と評価されている。
 
近縁種
・タイワンアサギマダラ Parantica melaneus
・ヒメアサギマダラ Parantica aglea maghaba 
 
と説明されています。
 
 
朝に来て亭午に去りぬ秋の蝶
(あさにきてていごにさりぬあきのてふ)
[注・「ていご」とは古語で、正午、の意]
 
 
イメージ 8
 
 
 
10
 
イメージ 9
 
ご完読ありがとうこざいました。
(梨雨)
 

四季の風景・秋-十月桜(じゅうがつざくら)2014-今日の一景(133)-北九州市立白野江植物公園 & 福智山ろく花公園

$
0
0
 
今日の一景
(133)
 
花譜の館・別館」へようこそ。
 
四季の風景
 
十月桜
(じゅうがつざくら)
 
 
人の無き広場十月桜かな
(ひとのなきひろばじゅうがつざくらかな)
 
 
イメージ 1
 
 
 
ジュウガツザクラ
 
インターネットの みんなの花図鑑 によりますと
 
ジュウガツザクラ
[十月桜]
 
学名
Prunus  × subhirtella  Autumnalis
分類
バラ科  サクラ属
開花時期
10月から4月
花の色
白、ピンク、赤
名前の読み
じゅうがつざくら
分布
園芸品種
生育地
公園樹、庭木
植物のタイプ
樹木
大きさ・高さ
3~7メートル
花言葉
神秘な心、寛容
 
 
花の特徴
   秋から冬にかけて花が咲くのて、はっと人目を引く。開花時期は10月から4月にかけてで、断続的に小さい花を咲かせる。春の花のほうが少し大きい。花の色は白ないし淡い紅色である。花径は25~35ミリくらいあり、花弁数は10~20枚である。萼筒は太い壺型で、雄しべが長く突き出る。
 
葉の特徴
  葉は楕円形で、互い違いに生える (互生) 。
 
実の特徴
   花の後にできる実は核果 (水分を多く含み中に種が1つある) である。ただし、結実するのは稀でる。
 
その他
   江戸彼岸 (エドヒガン) と豆桜(まめざくら)の交雑種といわれる小彼岸桜(こひがんざくら)の園芸品種である。江戸時代の後期から広く栽培されている。
 
と説明されています。
 
 
 
植木市十月桜並びけり
(うえきいちじゅうがつざくらならひけり)
 
 
イメージ 2
 
 
 ご完読ありがとうございました。
(梨雨)
 
 

四季の風景・秋-コスモス2014=秋桜(あきざくら)-今日の一:景(134)-遠賀川 & 福智山ろく花公園

$
0
0
今日の一景
(134)
 
花譜の館・別館」へようこそ。
 
四季の風景
 
 秋桜 
こと
コスモス
 
付けられし花の名コスモス大いなる
(つけられしはなのなコスモスおほいなる)
 
 
イメージ 1
 
 
 
 
イメージ 2
 
 
 
イメージ 3
 
 
 
コスモス
 
インターネットの みんなの花図鑑 によりますと
 
コスモス
[ 秋桜 ]
学名
Cosmos bipinnatus
分類
キク科   コスモス属
開花時期
9~10月
花の色
白、黄、橙、ピンク、赤
花の読み
こすもす
分布
原産地はメキシコ。園芸品種。日本へは明治時代の初期に渡来。
花言葉
乙女の純真
誕生花
9月27日
 
花の特徴
  花径は6センチから10センチくらいである。舌状花は8枚くらいあり、先が3つに裂ける。花の色は淡い紅色である。園芸品種は白、赤、黄色、オレンジなどのものや八重咲きのものもある。筒状花の色は黄色い。
 
葉の特徴
  葉は羽状に細かく切れ込み、向かい合って生える ( 対生 ) 。 葉の裂片は線形となる。
 
実の特徴
  花の後にできる実はそう果 ( 熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子が見えるもの ) である。
 
この花について
   和名は秋桜 (アキザクラ) という。メキシコには20種以上の野生種があるといわれている。
  
   コスモスの名はコスモス属の総称としても用いられるが、一般的には大春車菊 (オオハルシャギク) を指す。俳句の季語は秋である。属名の Cosmos はギリシャ語の 「 Cosmos (飾り) 」 からきている。種小名の bipinnatus は 「i2回羽状の 」 意味である。 
 
と説明されています。
 
 
コスモスに見向きもせず旅集団
(コスモスにみむきもせずたびしゅうだん)
 
 
イメージ 4
 
 
 
 
イメージ 5
 
 
 
イメージ 6
 
 
 
 
イメージ 7
 
 
 
 
俳句上
 
蔵書の 草木花・歳時記・秋 によりますと
 
季語
コスモス
秋桜
(あきざくら)
 
コスモス  キク科
 
   日本に最初にもたらされたのは幕末で、オランダ人が薩摩に伝えたとされる。その後明治12年に東京美術学校の教師のラグーザがイタリアから種子を持参するなど、しばしば導入され、日露戦争以後に各地に広まった。メキシコ原産の一年草で、茎は1メートル以上にも伸び、細く切れた葉を対生する。台風にあってよく吹き倒されるが、けなげに立ち上がり、10月ごろに頭花(とうか)をつける。花色はピンク、赤、白で、最近は淡い黄色の品種も栽培される。晩秋に咲くのは、短日になると花を開く性質によるものだが、日の長さに関係なく6月ごろから開花する早咲きの系統もある。
 
   しかし、コスモスの季節はやはり秋で、青い空をバックに風に揺れて咲くこの花の風情は、日本人の心をとらえるのか、コスモス好きの人は多い。秋になると、各地に「コスモス街道」が出現するのはこのためで、観光客を
期待して地方の街道の両脇にコスモスが植えられ、何キロにもわたって花盛りとなる。
 
   春に種子まきをして育てるが、夏までにまけば、秋には賑やかに開花する。一度植えると種子がこぼれ、毎年のように咲いてくれる。
 
   濃い黄色の花を咲かせるバナコスモスは別種。丈が低く夏咲きで、葉の切れ込みがあらいので区別できる。
< 清水健美 >
 
と説明されています。
 
 
 
イメージ 8
 
 
コスモスの河に入りては浪に咲き
(コスモスのかはにいりてはなみにさき)
 
 
イメージ 9
 
 
コスモスの今にも宙へなづさはむ
(コスモスの今にもそらへなづさはむ)
[注・「なづさふ」とは古語で浮き漂う、の意]
 
10
 
イメージ 10
 
 
11
 
イメージ 11
 
ご完読ありがとうございました。
(梨雨)
 
Viewing all 1281 articles
Browse latest View live