花譜の館・別館
House of flowers tablature
annex
梅一輪いちりんほどの暖かさ
(むめいちりんいちりんほどのあたたかさ)
服部嵐雪
注・
ウメは明治時代初頭まではムメと発音している。
現在ではなぜか、この句の表音を「ウメ」と発音するのが主流である。
1
ことわざではありませんが、早春に聞かれる言葉です。
松尾芭蕉の弟子、服部嵐雪(はっとりらんせつ)の読んだ俳句です。
「梅が一輪咲き、それを見ると、かすかではあるが、一輪ほどの暖かさが感じられる」
という意味にとるか、
「梅の花が一輪、また一輪とだんたん咲くにつれて、少しずつ暖かくなっていく」
という意味にとるか。
前者は、寒さの中ほのかな暖かにじんわりと心がふるえる様子、
後者は、聞こえ始めた春の足音に心躍らせる様子に感じられますね。
まだ寒さの残る中、春の花々に先駆けて咲く梅の花は、昔から人の心をとらえて゜きました。
平安時代中期頃までは、「花」といえば桜でなく、梅を指したそうです。
「梅の花 一輪咲いて 梅は梅」
新撰組副長、土方歳三は、趣味で俳句を読んでいたそうです。
と言っても、あまり上手ではかったようで、酷評されることも多いようですが、
そのまんま、と言うか、その素朴さを愛する人も多いようです。
以上【梅一輪いちりんほと゜の暖かさ : いろいろエンテックス 】引用
2
本梅は、当初
「寒紅梅(かんこうばい)」
のタグが下げられていましたかがなぜか、
所長は
寒紅梅と同定するには、疑義ありと判断し
2016年2月16日以降とりのぞかれ
梅一般説明の
以下
のプレートに差し替えられていました。
所長も、引き継がれてはいるものの、真にこの梅が寒紅梅であるか迷われていたものと思います。
このような折り、私が、本年1月6日、子福桜を撮影中、
その隣横のこの梅の木の低い位地の枝先に咲いている画像のピンクの梅花を一輪発見しました。
今までにまだ十分にこの梅を撮影したことのない私は、
この梅が寒紅梅であるかどうかを含めて研究するため、この一輪を撮影し
家で研究しつづけました。
そうして、この梅が
八重咲き・早咲き
の
寒紅梅
(かんこうばい)
もしくは
八重咲き・早咲き
の
八重寒紅
(やえかんこう)
Prunus mume `Yaekanko'
であろうというところまでこぎつけました。
l両者ピンクの濃いものから薄いものまで品種が多く、解明にいたらず、
現在いまだ研究途中です。
撮影画像の芳しくないところはあるものの、
初の「梅一輪」ということで、ご容赦のほどとくとお願いいたします。
寒紅梅
(かんこうばい)
梅の一品種。
寒中に紅色の八重の花が咲く。
学名
Prunus mume f. alphandii
分類
バラ科 ウメの園芸品種
3
さあどうでしょう。寒紅梅にほぼ違いないと思うのですが?
全ての画像は、本年(2018年)1月6日撮影したものです。
本日のお運びまことにありがとうございました。
梨雨