今日の一景
(438)
「花譜の館・別館」へようこそ。
稔りの風景
冬
庭園・芦屋釜の里・小茶室
「吟風亭」
の庭に生る
万両
の
実
(まんりょうのみ)
俳句上
[万両]
吟風亭
(ぎんぷうてい)
「吟風亭」の命名は、中国の伝説的人物、寒山(かんざん)の詩
「風の吟ず一様の松」の語句に拠られています。
1
吟風亭
2
マンリョウ
[万両]
学名
Ardisia crenata
別名
タチバナ コウジ
分類
サクラソウ科 ヤブコウジ亜科 ヤブコウジ属
原産地
日本(関東より南) 朝鮮半島 中国 台湾 インド
樹高
30cm-1m
果実色づく
マンリョウ
{万両}
とは
冬に付ける光沢のある赤い果実と緑色のコントラストが美しく、
「万両」
という、いかにもたくさんのお金をほうふつとさせる名前で、
正月用の縁起木として親しまれています。
日本では江戸時代から栽培されており、多数の園芸品種が存在します。
日本(主に関東より南)、朝鮮半島、中国、台湾、インドなど、
広い範囲に分布する常緑性の樹木です。
暖かい地方では2m近くの樹高に達することもありますが、
だいたい1m内外に収まる低木で林の下など、
半日陰で湿潤な環境を好みます。
幹は根元で枝分かれせずまっすぐ上に伸び、
先の方で小枝をまばらに出します。
7月頃には1cmに満たない小花をたくさん付け、
その後実を着けて晩秋~冬に赤く色づきます。
花は白色で紅色の点々があります。
実は枝にぶら下がるように着いており、
ほおっておくと夏まで落ちずにそのままの状態を保ちます。
葉は長だ円形で光沢があり、革質で柔らかめ、
フチには波形のギザギザがあり色は濃いめの緑色です。
赤実が基本種ですが、
白実のシロミノマンリョウ
黄実のキミノマンリョウ
などなどが知られています。
また、葉には斑のはいるものや葉の形の変わったものなど
園芸品種も多数存在します。
【マンリョウ(万両)とは・ヤサシイエンゲイ】による
3
俳句上
マンリョウ
蔵書の 草木花・歳時記・冬 によると
季語
万両
(まんりょう) (まんりやう)
マンリョウ ヤブコウジ科
冬期の木々には、丸くて鈴なりになってつく赤い実が目立つ。なかでも、マンリョウは万両と書き、センリョウ科
のセンリョウ(千両)と並んで縁起のよい木なので、正月用の鉢物にしたり、庭木にして実を鑑賞する。ヤブコウジ科には、ほかにカラタチバナの百両、ヤブコウジの十両がある。マンリョウは最高級の飾り実というだろう。ちなみに、一両はツツジ科のアカモノとされる。
マンリョウは高さ1メートルほどになる常緑の直立小低木。葉は互生し、ふちが強く波打つのが特徴。7月ごろ
散形状の花序をつけ、10個前後の白5弁の花が咲く。果実は直径6ミリほど。11~12月には鮮紅色に熟し、ヒヨドリなどに食べられなければ、冬を越して4月まで楽しめる。実が黄色や白色に熟する品種があり、キミノマンリョウ、シロミノマンリョウと呼ばれる。関東地方以西の日本のほか、台湾、朝鮮半島、中国、東南アジア、インドに広く分布する。中国名は朱砂根。
旨、解説されています。
万両や潜るは誰ぞにじり口
(まんりゃうやくくるはたれぞにじりぐち)
躙り口
(にじりぐち)
とは
にじりあがり、躙(にじ)り、
とも
茶室の小さな出入り口。
からだをにじって出入りすることからいう。
4
全ての画像は、今月(2017年12月)、庭園・芦屋釜の里・小茶室・「吟風亭」にて撮影したものです。
撮影日は
1、3が2日
2、4が17日
です。
本日のお運びまことにありがとうございました。
梨雨