今日の一景
(421)
「花譜の館・別館」へようこそ。
四季の風景
夏
ハクレンボク
こと
泰山木
(たいさんぼく)
泰山木笑むも落つるも宗宗し
(たいさんぼくゑむもおつるもむねむねし)
注、それぞれ古語で、
「ゑむ」とは、花が咲く。
「おつ(自タ上二)」とは、花が散る。
「も」は、並列の係助詞。接続は、だいたい連体形か、体言。終末は終止形で結ぶ。
「むねむねし(形シク)」とは、おもだっている。すぐれた力量がある。しっかりしている。堂々としている。
の意
1
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2
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タイサンボク
[泰山木]
学名
Magnolia grandiflora
分類
モクレン科 モクレン属
開花時期
6月~7月
花の色
白
名前の読み
たいさんぼく
分布
原産地は北アメリカ
日本へは明治時代の初期に渡来
生育地
公園樹
植物のタイプ
樹木
大きさ・高さ
10~20メートル
{花の特徴}
大輪のクリーム色の花で、ほどよい香りがある。
花径は50センチから60センチくらいあり、
日本の樹木の花としては最大である。
花冠は杯状である。
普通は花弁が6枚、蕚片が3枚あり、9枚の花びらがあるように見える。
ただし、花弁の数は一定しておらず、9枚から12枚になることもある。
花冠の真ん中には、たくさんの雄しべと雌しべが集まって円錐状についている。
{葉の特徴}
葉は長い楕円状で、互い違いに生える ( 互生 ) 。
葉には柄があり、
長さ15センチから25センチ、幅5センチから10センチと大型である。
葉の表面濃い緑色で艶があり、
裏面は暗い褐色でフェルトのように細かい毛が生えている。
葉の質は革質で、縁は裏側に反り返る。
{実の特徴}
花の後にできる実は
袋果
( 熟すと果皮が自然に裂けて種子を放出する ) の集合果である。
{この花について}
幹は直立し枝も葉も密に茂る。
樹皮は灰褐色で滑らかである。
{その他}
漢字では 「大山木」 とも書く。
俳句では「大山木の花」 とも書く。
俳句では、「 泰山木の花 」 が夏の季語である。
以上【みんなの花図鑑】による
3
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4
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泰山木の花臨機応変す
(たいさんぼくのはなりんきおうへんす)
注・
「りんきおうへん」とは、その時々の状況に応じて、適切な処置をとること。
(南史・梁宗室伝)
5
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インターネットの ヤサシイエンゲイ によりますと
タイサンボク
とは
北アメリカ南部に分布する常緑性の樹木です。自生地のミシシッピ州とルイジアナ州では州の花に指定されています。成木は樹高20mほどにむなり、ゆったりと枝を広げた姿は雄大な雰囲気です。
葉は濃緑色で光沢があり長楕円形、長さは15cm~20cmです。葉裏は淡い褐色の毛が密生しており布地を貼り付けたようになっています。主な開花期は6月~7月で直径20cmほどの白い花を咲かせます。花は芳香を放ち、丸くて大きなつぼみはパカッと音を立てて開くような印象を持ちます。
広く栽培されている樹木で自然樹形はスペースをとるので公園などに植えられます。雄大な魅力は激減しますが、剪定で樹高を2mほどに抑えても開花するので、庭木としても利用されます。
仲間
日本では変種のホソバタイサンボク 〔M.grandiflora var. laceolata〕が多く栽培されています。両者の違いはホソバ-は葉が細くて薄い、葉縁が波打たない、葉裏に生える毛が少なく後に脱落する、とか言われますが、ぱっと見よくわかりません。園芸品種の ` リトルジェム'は樹高の低い矮性種(わいせいしゅ)で、木が若い内から花を咲かせます。大き目の鉢植えで育てることもできます。
旨、説明されています。
切り詰めて花も低きに泰山木
(きりつめてはなもひくきにたいさんぼく)
解釈
泰山木の花を低い位置で開かせようと、幹の上部を伐り詰めたと庭師でもある花公園の所長は語った。
人生も、切り詰め貧しい生活を送ったとしても、いつかはこの泰山木の花のように
大杯の花が低く貧しい我が家にも開くのではなかろうか。いやきっと花は咲くはずだ。そうでなければ・・・。
6
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7
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俳句上
蔵書の 草木花・歳時記・夏 によりますと
季語
泰山木の花
(たいさんぼくのはな)
大山木の花(たいさんぼくのはな) 大盞木の花(たいさんぼくのはな)
タイサンボク モクレン科
6~7月ごろ散歩に出ると、小さな公園や道路に面した塀越しに、直径15~20センチ、乳白色をした大輪のタイサンボクの花が、分厚い大型の葉の上に咲いているのを見かける。いかにも高貴な雰囲気をもつ花で、蕾が開くときには芳香を放つ。
モクレンの仲間で、花木として愛好されているものはほとんどがアジア産だが、タイサンボクは珍しく北米産である。幹が太く、革のような光沢をもった濃緑色の葉など、姿が堂々としてとしているためか、学校や各種施設の記念樹として植えられることも多い。
高さ20メートル以上にもなる常緑性の高木。葉の裏には茶色の毛が密生している。花後には袋をかぶった直径17センチ強の赤く大きな種子ができる。北米東南部、大西洋に面した地方の原産。
泰山は中国・山東省にある霊山で、秦や漢の時代には、歴代の王も天に即位を報告するために必ず登ったとされる。その名がつくのも不思議でないほど、王者の風格をもった花である。
旨、説明されています。
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9
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本ブログの画像は、いずれも福智山ろく花公園の外の、専用駐車場の
市道との境に設けられた高さ約80センチのコンクリート垣に上り、
幹の上部を切り詰めた三本の泰山木に咲いた、
その花を撮影し続けたものです。
客は、この泰山木に気付かず入場門へと急ぎます。
というわけで、この垣に上り、目の高さに咲いてくれれば、じっくり撮影できるのですが、
いかんせん、はずれの日ばかり。
それでも、なんとかこれだけの画像を集めることができました。
そこのところを斟酌され寛大にして、観ていただければ幸いに思います。
撮影日は
3、4が、2016年6月18日
2、9が、2017年6月4日
6、8が、2017年6月8日
1、5、7が、2017年6月10日
です。
なお、過去、「泰山木」を
2013年6月5日
2016年6月15日
2016年6月17日
の各URL
にて投稿しています。宜しければご覧ください。
本日はお立ち寄りまことにありがとうございました。
梨雨