「花譜の館」へようこそ。
名を聞けば認められし手控への港の曙優しき字なり
(なをきけばしたためられしてびかへのみなとのあけぼのやさしきじなり)
[注・「したたむ」とは古語で書きしるす、「てびかえ」とは留め書き、メモ、の意]
一年を寿ぐ港の曙の花ぞ咲く
(ひととせをことほぐみなとのあけぼののはなぞさく)
[注・「ことほぐ」とは古語で、祝う、の意]
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「花譜の館」へようこそ。
本日(2月28日)は、終日曇天の空でした。
午後からの来客、それに続くPC教室にそなえて、部屋の清掃など家事に追われました。
本日のテーマの花は、明日(3月1日)でブログ開設1周年となり、しかも明日の午前0時過ぎに投稿を決定することもあって、記念にふさわしい華やいだものをと考えました。そうして今月初旬から、いつもの庭園・芦屋釜の里の大茶室・蘆庵(ろあん)の生け垣に生る、園芸品種である、香り椿の、港の曙(みなとのあけぼの)と決め昨日から作句、画像の取り込み、構成を済ませました。ただ説明文の下書きを残していました。
本日は朝からはなにかしらあわただしく、PC教室から帰宅、夕食を摂り、午後9時ごろから説明文の下書きを終え、午後10時ごろから、ブログを作成し始めました。
投稿決定は定刻をやや上回りそうです。その際はご容赦願います。
ブログを始めて、すぐのこと、この椿の名が知りたくて、受付の若い女性職員に恐る恐る、カメラのモニターの画像見せて尋ねたところ、彼女はメモ用紙に 港の曙 と書き、「 みなとのあけぼの というのですよ。」とそのメモを渡してくれました。今もそのメモを大切に残しています。その時の事が忘れられずに冒頭の和歌と句を詠みました。
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港の曙の花を歪めて空蒼き
(みなとのあけぼののはなをゆがめてそらあをき)
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ミナトノアケボノ
インターネットの Peaの植物図鑑 によりますと
香り椿
港の曙
(みなとのあけぼの)
Minato-no-akebono
C.japonica`Kanto-tsukimiguruma' × C.lutchuensis
産地
神奈川
花の特徴
桃地に底白ぼかしの一重、猪口咲き、ユキ芯、極小輪、多花性で有香
花期
11月~3月
樹
強い、育て易い
来歴
関東月見車とオキナワヒメサザンカ(ルチエンシス)の種間雑種
1981年に村田祇臣氏の作出・発表
【以上、誠文堂・新光社発行、日本椿協会編「日本椿、サザンカ名鑑」より】
と説明されています。
大蘆庵椿の館となりにけり
(だいろあんつばきのやかたとなりにけり)
[注・「蘆庵」とは、庭園・芦屋釜の里の大茶室のこと、]
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凝らし見る椿の生け垣桜色
(こらしみるつばきのいけがきさくらいろ)
[注・「こらす」とは集中させて事を行う、の意]
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香り椿
(かおりつばき)
インターネットの 奥野晴明堂・堺・「香り椿」の物語・11章 によりますと
香り椿
椿というと、あまり香りの印象の無いように思いますが、最近は園芸種で「香り椿」という種類のものもあります。椿は学名・Camellia japonica (カメリア・ジャポニカ)と言って、日本原産の花として世界的に良く知られています。
この椿、もともと南方の植物で、中国雲南省などかなり南部にしか自生していないそうで、かつては日本の特産品として、ツバキ油と共に中国に持ち込まれた経緯があるそうです。ちなみに中国では椿のことは山茶、あるいは海石榴と字をあてるそうです。山茶花といえば、日本ではサザンカのことを指しますが、サザンカとツバキはあまり区別されてされていない感じです。サザンカという和名自体が中国の山茶花の読みからと言われているので、サザンカと椿は混合しながら各地に広がっていったかもしれません。
花だけでなく椿油やサザンカ油も椿、サザンカ、チャは全てツバキ科の植物で、やはり自生地としては日本が北限だそうです。
さて、本題の香り椿ですが、ヒメサザンカという沖縄などに自生するツバキ科の植物があり、これを親として様々な園芸種を交雑して花に香りがあるツバキがうあるそうです。
このヒメサザンカは冬に白い小さな花をつけますが、その花に香りがあることは知られていたものの、従来はあまり積極的には園芸種としては用いられませんでした。ただし、この花の香りは、梅の花のような感じでも、バラの香りをやわらかくしたようなものとも評されるそうです。
この香り椿の園芸種は、もともとアメリカて゛試みられたそうで、1990年頃、それが日本に紹介され色々な香りを持つ椿の品種が作られるようになったという事なので、かなり最近の事で、まだまだ一般的にはあまり知られていないかもしれません。
興味のある方は、一度「香り椿」を探してみてしどうでしょうか。可愛らしい小振りな花から大輪の鮮やかな花色まで、色々な種類があるようです。
と説明されています。
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(梨雨)