今日(きょう)の一景
「花譜の館・別館」へようこそ。
稔りの風景
万両
(まんりょう)
の
実
1
また一つ齢重ねて実万両
(またひとつよはひかさねてみまんりやう)
[注・「よはひ」とは古語で、年齢。とし。の意]
2
マンリョウ
蔵書の 草木花・歳時記・冬 によると
季語
万両
(まんりょう) (まんりやう)
マンリョウ ヤブコウジ科
冬期の木々には、丸くて鈴なりになってつく赤い実が目立つ。なかでも、マンリョウは万両と書き、センリョウ科
のセンリョウ(千両)と並んで縁起のよい木なので、正月用の鉢物にしたり、庭木にして実を鑑賞する。ヤブコウジ科には、ほかにカラタチバナの百両、ヤブコウジの十両がある。マンリョウは最高級の飾り実というだろう。ちなみに、一両はツツジ科のアカモノとされる。
マンリョウは高さ1メートルほどになる常緑の直立小低木。葉は互生し、ふちが強く波打つのが特徴。7月ごろ
散形状の花序をつけ、10個前後の白5弁の花が咲く。果実は直径6ミリほど。11~12月には鮮紅色に熟し、ヒヨドリなどに食べられなければ、冬を越して4月まで楽しめる。実が黄色や白色に熟する品種があり、キミノマンリョウ、シロミノマンリョウと呼ばれる。関東地方以西の日本のほか、台湾、朝鮮半島、中国、東南アジア、インドに広く分布する。中国名は朱砂根。 < 清水健夫 >
3
4
5
万両や茶会に臨む黄八丈
(まんりやうやちゃかいにのぞむきはちぢやう)
[「のぞむ」とは古語で臨席する。出席する。
「きはちぢやう」とは、黄色の地に、茶色、とび色の縞柄のある、糸織りの絹織物。
八丈島の特産であったところから言う。]
(梨雨)