今日の一景
(186)
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四季の風景
冬
アネモネ
い帰ればアネモネ闇に濃紫
(いかへればアネモネやみにこむらさき)
注・「いかへる」とは古語で、「い」は強意の接頭語、「かへる」とは帰る、の意
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アネモネ
インターネットの ウイキペディアフリー百科事典 によりますと
アネモネ
目
キンポウゲ・Ranunculales
科
キンポウゲ・Ranuncuiaceae
属
イチリンソウ属・Anemone
種
アネモネ A. Coronaria
学名
Anemone coronaria
和名
ボタンイチゲ(牡丹一華)
ハナイチゲ(花一華)
英名
Anemone
アネモネ
アネモネはキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。和名はボタンイチゲ(牡丹一華)、ハナイチゲ(花一華)、ベニバナオキナグサ(紅花翁草)。またはアネモネ属(Anemone)の総称を表わすこともある。
地中海原産で、語源はギリシャ語で「風」を意味する(Anemos)から。ギリシャ神話中に美少年アドニスが流した血よりこの植物が生まれたとする伝説があり、稀にアドニスと呼ぶこともある。
特徴
一般に春先に花を開くが、その花は一重のものから八重咲きのもの、花色も桃、青、赤、白等。草丈も切花用の高性のものから矮性種まで、野生種のみではなく、現在ではさまざまな園芸品種が栽培されている。
種は長い毛を有し、風によって運ばれる。このため「風」が由来となっている名前が各地で見られる。花弁はなく、萼片が同じ働きをしている。アルメニアの国花。
栽培
実生または球根から栽培するが、よほどに園芸に詳しい者でない限り、球根から栽培した方がよい。球根は直径1センチあまりの不定形の固まりであるが、とがっているほうを下にして、9月末から11月はじめに植えつける。株間は20cmくらい。鉢に植える場合は、6寸鉢に3球植えにする。覆土は2cmくらい。日当たりと水はけのよいところなら、比較的よく開花する。
毒性
全草にプロトアネモニンを含む。茎を折ったときに出る汁に触れると皮膚炎・水泡を引き起こすことがあるので、園芸時には注意が必要である。
・毒成分 プロトアネモニン
・毒部位 全草、汁液
・毒症状 皮膚炎、水泡、化膿
花言葉
・「はかない夢」
・「薄れゆく希望」
・「はかない恋」
・「真実」
・「君を愛す」
・「嫉妬のための無実の犠牲」
と説明されています。
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俳句上
蔵書の 草木花・歳時記・春 によりますと
季語
アネモネ
牡丹一華(ぼたんいちげ) 紅花翁草(ベニバナおきなぐさ)
アネモネ キンポウゲ科
春の花壇や鉢植えで楽しむ多年草の草花。園芸上は球根草花として扱われるが、いわゆる丸い球根とは異なり扁平な根茎(こんけい)から葉や花茎を繰り出している。
花は3月から5月ころまで次々と咲く。一重から八重咲き、小型のものから直径10センチになる大輪のものまである。また花色も赤紫、桃色などがあって紙細工のように華やかだが、花弁は退化しており、花のように見えるのはがくが花弁化したものである。
アネモネはイチリンソウ属で、名は「風」を意味するギリシャ語に由来する。世界に約150種が分布し、ユーラシア大陸の温帯域にもっとも多い。日本にもイチリンソウやニリンソウ、アズマイチゲの仲間などがある。しかし一般にアネモネとよぶのは、地中海沿岸の野生種を中心に改良した園芸種で、いくつもの系統がある。どれも秋に植えつけるが、冬に乾燥させると花つきが悪い。 < 鳥居恒夫 >
と説明されています。
アネモネのしどけなき屋に付き付きし
(アネモネのしどなきやにつきづきし)
[注・それぞれ古語で、「しどけなし」とは雑然としている、「や」とは家、転じて部屋、
「つきづきし」とは似合っている、の意]
3
アネモネの蕾柔らに朝の雨
(アネモネのづみやはらにあさのあめ)
[注・「やはら」とは古語で、やわらかなさま、の意]
4
ご完読ありがとうこざいました。
(梨雨)