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稔りの風景・春-日本の蜜柑(みかん)の代表種・・・八朔(はっさく)柑-今日の一景(371)-宗像市

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今日の一景
(371)

花譜の館・別館」へようこそ。

稔りの風景

八朔
 ( はっさく )
みかん


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八朔を守る明王鎮国寺
(はっさくをまもるみゃうわうちんこくじ)
[注・「まもる」とは古語で、守護する。
「みゃうわう」は如来の命を受けて衆生を調伏(ちょうぶく)する諸尊。
怒りの相を表わし、五大明王、八大明王などを数える。
の意]


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ハッサク

インターネットの ウイキペディア・フリー百科事典 によりますと

ハッサク
ムクロジ・Sapindales
ミカン・Rutaceae
ミカン・Citrus
ハッサク・C.hassaku
学名
Citrus hassaku
和名
ハッサク
(八朔)

ハッサク
   ハッサクは日本原産のミカン科で柑橘類のひとつ。果実は食べられる。果皮だけでなく、袋 ( じょうのう膜 ) も厚いため、通常は袋も剥いて食す。独特の苦みと酸味があるものの、鮮度の良いものは水分も多い。原産地は広島県だが、和歌山県における生産高が7割前後と、圧倒的に高い。日本国内でのハッサク栽培は、江戸時代末期に尾道市因島田熊町 ( 旧因島市 ) の浄土寺で原木が発見されたのを機に始まったとされる。現在因島では約2000戸の農家がハッサクを育てている。

八朔の見へて半ばや道の程
(はっさくのみえてなかばやみちのほど)
[注・「みちのほど」とは道程、みちのりの意。]


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歴史
   万延年間 ( 1860年 ) 村上水軍の城跡、青影山の南麓 ( 現在の広島県尾道市因島田熊町 ) に、浄土宗の第15世住職、小江恵徳上人 ( えとくじょうにん ) の生家があり、その近くに生えた雑柑が 「 ハッサク 」 の原木であった。因島には古くから多くの種類の雑柑があったが、その理由として、気候が温暖であるなど柑橘が育ちやすい自然条件が整っているほかに、東南アジアまで勢力を広げ活躍した村上水軍が、遠征先から苗木や果実を持ち帰ったことも考えられる。柑橘を食べると種と皮が残り、種からはいろいろな種類の柑橘が実生 ( みしょう。接ぎ木・挿し木と違って、種から芽が出て成長すること ) として発生する。やがて花をつけ、交配を繰り返しながら、雑柑といわれるたくさんの種類の柑橘が生まれたと考えられる。ハッサクの他にも因島原産の柑橘に安政柑がある。

   「 ハッサク 」 という名がついたのは1886年 ( 明治19年 ) で、八朔の頃から食べられたからと伝えられている1910 ( 明治43年 ) 、柑橘学の世界的権威W.T.スウィングル博士が、「 かいよう病 ( 柑橘の病気 ) が日本に原生していたのかどうか 」 を調査するため、田中長三郎博士の案内で因島を訪れた。当時因島に現存した約60種類の雑柑の中にかいよう病を持つ柑橘がなかったことで、かいよう病が日本に原生していたものではないことが証明された。また両博士が、雑柑の中に含まれていた 「 ハッサク 」 の優秀性を認識したため、一度 「 ハッサク 」 栽培の機運が高まっていく。

   1925年 ( 大正14年 ) 秋、田熊に出荷組合が成立され、村農会技師田中清兵衛の指導のもと、組合長岡野佐太郎、福組合長村上寿一を先達に、「 ハッサク 」 の販路拡大が図られていった。現在の浄土寺にはハッサクの原木の切り株が保存され、境内にはハッサク顕彰碑 「 八朔発祥の地 」 が建てられている。

  

瓦より八朔高みに幸多し
(いらかよりはっさくたかみにさきおほし)
[注・それぞれ古語で
「いらか」とはかわらで葺いた屋根。また、屋根がわら。
「さき」とはさいわい。幸福。さち。
の意]


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生産地
    日本における2010年の収穫量は35.919トン。生産地は全国の68%を産する和歌山県のほか、広島県、愛媛県、徳島県などである。  


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食用としての利用
   その名の由来は、八朔 ( 陰暦の8月1日 ) の頃から食べられたかと伝えられているものの、実際にはこの時期にはまだ果実は小さく、食用には適さない。現在では12月~2月ごろに収穫され、1、2ヶ月ほど冷暗所で熟成させ酸味を落ち着かせた後、出荷される。

   ほとんどは、生食用として利用される。これは苦味成分であるナリンギンや、ノミリン、リモニンを含んでいるため、加工の過程で熱を加えられると苦味が増すからである。現在は苦味を取り除くためにイオン交換樹脂という方法が考案され、これにより果汁への加工が可能となった。栄養価としては主にビタミンC、葉酸、カリウム、食物繊維を多く含む。また苦味成分にも効能があるとされている。

旨、解説されています。


ハッサク(八朔)の実
季語
について

ハッサク ( 八朔 ) の実について俳句上の季語はいつなのか、調べてみました。
蔵書の 必携・季語秀句用字用例辞典・柏書房 によりますと
季語
八朔柑
(はっさくかん)
三春
植物
八朔

とだけ記載され、例句はありませんでした。


八朔の木陰に憩ふ遍路在る
(はっさくのこかげにいこふへんろある)
注・それぞれ古語で
「いこふ」とは休息する。息をつぐ。
「へんろ」とは弘法大師の遺跡である四国地方の八十八か所の霊場を巡すること。
また、その人。巡礼。

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本ブログの画像は、全て本年、宗像市で撮影したものです。
撮影日時は
1、2が1月26日、鎮国寺にて
それ以外は2月6日、郊外で撮影したものです。
ご完読ありがとうございました。
梨雨


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